2015年新春。俺たちにもそろそろ、アベノミクスの恩恵が届かないかなー……と思っていたところに届いたのは、円安による相次ぐ食品値上げのバッドニュース。

給料は上がらん、物価は上がる。株価がいくら上がっても儲かるのは金融資産を持っている金持ちばっかり。もうやってられん! …ところが、実はそんな今こそ、庶民がアベノミクスに乗じてトクするチャンスだと豪語する奇特な人がいる。

本誌でもおなじみ、流通業界の裏事情にやたら精通している激安ハンターの、じつはた☆くんだ氏だ。

「アベノミクス効果は、金持ちのところには確実に訪れています。2008年のリーマン・ショック以降、ガマンを重ねてきた彼らは、久々に大金を手にして、すごい勢いで散財中なんですよ。

例えば昨年、メルセデス・ベンツの日本での販売台数は過去最高の6万台以上で、レクサスを抜いてナンバーワンプレミアブランドに返り咲き。同じく大型4Kテレビ、高級家具、高級オーディオに貴金属に高級衣料…と、あらゆる高級品がガンガン買い替えられているんです」

でも、それは一部の金持ちの話では?

「ハアー、全然わかってないですね。彼らのおかげで、まだまだ使える優良高級品が古物市場に大量放出され、全国のリサイクルショップは大盛況。つまり、今なら中古品を買って損はなし!」

なるほど。でも、中古とはいえ、そんな優良品を買う余裕はないですが…。

アジア各国の成長で古物輸出業者も!

「もちろん、逆もまた然(しか)りです。金持ちの買い物意欲が盛り上がったことで、リサイクルショップや転売業者は“タマ不足”にあえいでいる。ビッグチャンスを逃すまいと、必死で商品をかき集めている。

つまり、古物業界は空前の“売り手市場”。自宅のみならず実家にも、お宝になる可能性を秘めた不用品が山ほど眠っているはずです!」

おおっ、やっと俺たちとアベノミクスがつながってきた!

「それだけじゃありません。ただでさえ、近年は中国や東南アジア各国の経済成長のおかげで、同地域への輸出が好調。そこに最近の急激な円安が加わり、空前の“メイド・イン・ジャパンブーム”が大爆発中なんですよ!

彼らにとっては、『JAPAN』と書いてあるだけで優しさと高品質の象徴。日本人からすれば意味不明なガラクタ的古物まで、バカスカ売れまくっているほどです。当然、古物輸出業者も“タマ不足”で、なんでも『買います!』という超売り手市場です。

また、ネットの輸出サイト『eBay(イーベイ)』なら、初心者でも日本語で簡単に海外への販売が可能。日本ファンの個人へ直接アプローチすることも可能なわけです!」

日本の金持ちに加え、アジアなど海外の日本ファンが俺たちの不用品を買ってくれる――これは空前の大チャンスだ!

(取材・文/近兼拓史)

週刊プレイボーイ6号(1月26日発売)「アベノミクスで俺たちが稼げる唯一の方法!」より(本誌では、具体的にどんなものが売りなのかを紹介!)