安保関連法を成立させたばかりの安倍首相。次のテーマは憲法改正!? 安保関連法を成立させたばかりの安倍首相。次のテーマは憲法改正!?

今年の政局は、波乱含みの展開にーー。

これまで内閣支持率を支えてきたアベノミクスも、目に見える成果は株価の上昇だけ。これでは国民からの期待感がいつ失望に変わってもおかしくない状況だ。

そこで、政治の中枢に近い人物たちに徹底取材を敢行したところ…驚くべきことに、安倍首相は憲法改正という超ヘビー級の政治テーマを5月か6月にブチ上げる可能性が高いことが判明。その狙いは、失敗したアベノミクスから国民の目を逸(そ)らし、憲法改正に関心を一気に集中させてから「衆参W選挙」に打って出て、衆参の3分の2以上の議席を獲得すること。そして安倍首相は「戦後最長政権」を目指す算段だという。

■衆参W選の極秘情報をリークした大物は誰だ?

そもそも衆参W選なんて、戦後70年間で2度しか行なわれていない激レアな出来事。本当にやれるの? 本誌で『政界斬鉄剣!!!』を連載中の政治評論家、池田和隆氏に解説してもらった。

「戦後初の衆参W選は、大平内閣の時。これは戦略的に狙ったW選ではなく、内閣不信任案が可決され、追い込まれた状態で仕方なくW選に突入したものでした。しかし、投票日の直前に大平首相が急死してしまい、結果は自民党の大勝利。勝因はW選という注目度の高い選挙だったからなのか、大平さんの死に同情票が集まったからなのか、わかりません。

2度目のW選は1986年、中曽根内閣の時。結果はまたも自民党の圧勝。『死んだふり解散』と呼ばれるほど、中曽根さんは誰も解散を予測できない空気をつくった上で、戦略的にW選に打って出た。衆院の解散は、サプライズ的に突然やるのが理想的です。野党は準備を整えられずに選挙を戦うことになるし、参院と同日選挙となれば、与党が圧倒的に有利。世間が驚けば関心度も高まりますしね」

しかし、今から1ヵ月くらい前には、新聞紙上で「衆参W選があるかも」という報道がすでに出ている。「解散は誰も予想できない状況下で」という条件に合わないのでは?

「そこなんです。衆院の解散は首相の専権事項。小泉純一郎さんのように自信満々な人は完全にひとりで決める。でも自信がない人は周囲に相談する。安倍さんは相談しちゃうタイプだと思います。

しかし、相談相手は政権の中枢にいる人物か側近に限定されるはず。なのに報道が出たということは、そのうちの誰かがリークしたと考えるのが自然でしょう」(池田氏)

では、リークは誰が?

「それはわかりませんが、発信源を絞り込むことはできますよ。衆参W選をイヤがる人は誰か? 首相の任期が延びるとイヤがるのは誰か?

例えば、連立パートナーの公明党は、選挙の際には支持母体の創価学会員を総動員させます。でも衆院と参院が同日選挙となると、マンパワーが分散して不利になる。もし公明党がW選の可能性を把握していれば、阻止するためにリークする可能性はあるでしょう。しかし、こんなに早い段階で、しかも軽減税率の話でもめていた当時に、安倍さんが解散について相談するとは考えられません。

安倍政権の延命をイヤがるのは、『ポスト安倍』を狙う人物です。石破茂さんなどが考えられますが、安倍さんが彼に解散の意思を漏らすとは考えにくいですね」(池田氏)

安倍政権の延命をイヤがるのは「ポスト安倍」を狙う人物…

というわけで、新聞報道に関しては新聞記者に聞けばいい。全国紙の政治記者が証言する。

「衆参W選情報のリーク元は二階俊博(にかい・としひろ)(自民党総務会長)さんらしいですよ。二階さんは昔から中国にベッタリな人です。安倍政権の延命を嫌う中国側の意向を受け、政権内部から揺さぶりをかけているのではないかと読んでいます」

これについて、前出の池田氏が説明を加える。

「もし発信源が二階さんだとしたら、中国の利益を代弁しているのは確かでしょう。しかし、中国がイヤがっているのは衆参W選で安倍政権が延命することだけではない。W選の時に掲げられる『争点』が問題なのです」

争点とは?

「憲法改正です。それしかない」(池田氏)

安倍首相は昨年の夏、強引な憲法解釈で集団的自衛権の行使容認を含む安保関連法を成立させたばかりだ。なのに、なぜ今さら憲法改正したいのだろうか?

発売中の『週刊プレイボーイ』3・4合併号では、安倍首相が憲法改正&W選を決断する際の判断材料ともなる「極秘世論調査」の存在が明らかに…。続きは本誌にてお読みください。

■『週刊プレイボーイ』3・4合併号(1月4日発売)「安倍政権に『憲法改正W選挙』を決断させる極秘世論調査とは!?」より

(取材・文/菅沼 慶)