日本で女性宰相が誕生するのはまだまだ遠い? そもそも期待したい政治家自体が…

昨年末、『週刊プレイボーイ』本誌の読者アンケートで「応援する政治家」「嫌いな政治家」を上げてもらったところ、490人から回答が寄せられた。

その結果は「応援する政治家」の1位が197票と断トツで小泉進次郎(自民)、2位がだれもいない(116票)、3位に100で橋下徹(おおさか維新)。

一方、「嫌いな政治家」は1位が163票の安倍晋三(自民)、2位に129票で山本太郎(生活)、3位に123票で麻生太郎(自民)となった。

これを元に、今後の後継首相レースの行方を政治評論家の有馬晴海氏に前回記事では予測してもらったが、もうひとつ注目したい点がある。

それは女性政治家の存在だ。ひょっとしたら、今回のアンケートに登場した彼女たちの中から日本初の女性宰相が生まれる可能性も…?

有馬氏が関心を抱くのは「応援したい政治家」で6位の蓮舫(46票)、9位の野田聖子(39票)、そして11位の稲田朋美(28票)という3人。まずは与党である自民のふたりのランキングからこう分析する。

「野田さんは安倍首相に対抗して昨年9月の自民総裁選に出馬しようと動いた。首相を嫌いな人は反安倍の野田さんを応援しようと推しているのでは。彼女を『嫌い』なほうがわずか5%(25票)なのも強味です。女性政治家では間違いなく宰相候補のひとりです。

やはり宰相候補と目されている稲田さんは、野田さんの逆パターン。こちらは親安倍派で当選4回にすぎないのに重用される有望な政治家という評価が高ランキングにつながっているのでしょう。

ただ、安倍首相から寵愛されているためで、実際に大した政治的実績はないという反発も根強い。それが『応援する』(5.7%)よりも『嫌い』(6.3%)の比率が上回る原因となっているのでは」

凋落の民主党の中で蓮舫氏は大健闘?

それでは野党・民主党の蓮舫氏はどうなのか?

「細野、枝野、前原といった民主党の政治家が軒並みランキング下位に沈んでいる状況にあって健闘が光ります。彼女はよくも悪くも男社会や権力に迎合しない。独立独歩でいつも鼻息荒く、つんけんとしているイメージがある。

そんな蓮舫さんへの好悪が『応援する』、『嫌い』双方で6位という高いランキングになったのでしょう。先の参院選では東京地方区から出馬して170万票の大量得票もしている。うまく育てば、民主党の代表や野党の女性宰相候補に化けるかもしれません」

日本の政界はいまだ多士済々と言いたいところだが、今回のアンケートをつぶさに眺めてどうしても気になるのは、やはり「応援する政治家」2位の「誰もいない」(23.7%)という回答。有馬氏がこう嘆く。

「応援したい政治家がひとりもいないという人が4人にひとりもいる。しかも、1位の進次郎氏は10年後、20年後の総理です。ということは、このアンケートは今現在、頼りにできる政治家はいないという民意を鋭く示しているのかもしれません」

人材の払底する政界。日本の政治シーンの劣化はさらに進む?

(取材/週プレNEWS編集部)