「参院選といえばタレント候補」と言っても過言でない!?
2月9日、SPEED今井絵理子の出馬会見で、いよいよ本格化した感のある参院タレント候補擁立戦線。今回もスポーツ界、芸能界から続々、名前が挙がっており、噂だけでも大物がズラリ…!
■政治筋もノーマークだった「今井擁立劇」
ショートヘアに膝(ひざ)丈の白いスーツ。きらきら光る瞳にはカラコン―。2月9日、永田町の自民党本部。SPEEDの今井絵理子が登場すると、くすんでいた館内が一気に華やいだ。
さすがは元アイドル。場の空気をつかむコツを知っている。やがて、今井が得意の手話を交えながら、満面の笑みでこう切り出した。
「21歳の時に息子が“聞こえない”という障害を持って生まれてきました。お母さん、障害を持つ子供が明るい希望を持てる社会づくりをしたいと、立候補を決意しました」
7月の参院選に向けて、自民党が浮動票の取り込みが期待できる比例全国区に「タレント候補」第1号を擁立した瞬間だった。全国紙の政治部記者がこう驚く。
「これまで参院選立候補の噂が立ったタレント候補はざっと20人ほどいましたが、今井は全くノーマークでした。彼女はアイドルの肩書に加えて、障害を持つ一児の母というストーリーも持っている。ファンだけでなく、障害者やその家族の票も期待できるだけに早くも当選確実といわれています」
昨秋、聴覚障害者公益財団の会長も兼ねる山東昭子参院議員がかねて親交のあった今井にアプローチ。当初、立候補をためらっていた今井だったが、今年1月18日に意思を固めたという。
次に擁立を画策するタレント候補は…
政治評論家の有馬晴海(はるみ)氏は言う。
「絵を描いたのは自民党の茂木(もてぎ)選挙対策委員長です。この日のサプライズ会見だけでなく、3月13日開催予定の自民党大会に今井を登場させ、君が代を斉唱するプランも進行しています。自民党はなんとしてでも参院選に勝ち、与党で3分の2の議席を占めたい。そうなれば、衆院ではすでに与党が3分の2の勢力になっているので、安倍首相の悲願である憲法改正が発議できるのです」
前出の政治部記者もうなずく。
「しかも今井は沖縄出身で、沖縄県民の票も期待できる。基地反対派と反目する安倍政権にとって、こんなにうまみのある候補はいません。擁立の立役者である茂木氏の党内の評価もウナギ上りです」
ただ、この動きは第1ラウンドにすぎない。参院選で必勝を期す自民は次のタレント候補擁立に動きだしているともっぱらだ。自民党関係者が囁(ささや)く。
「党内で出馬が噂される大物は滝川クリステル、菊川怜、乙武洋匡(おとたけひろただ)、原辰徳の4氏です」
いずれも大物だが、本当? 発売中の『週刊プレイボーイ』9号では、その実現の可能性に加え、実はさらに本命の大物アスリート、タレントについて探っているのでお読みいただきたい!
●『週刊プレイボーイ』9号(2月15日発売)「衆院選『タレント候補』擁立戦線異状あり!?」より
(取材・文/本誌ニュース班)