選挙権年齢が18歳に引き下げられて、初めて行なわれる7月10日の参議院議員選挙。
そこで、週刊プレイボーイ本誌では、18、19歳の男女200人に「投票に行く?」「どの政党に入れる?」「何を基準に選ぶ?」などを質問。なんと63.5%の人たちが投票に行くと答えた。その理由は…。
「せっかくのチャンスなので、自分の権利を行使してみたい」(18歳・男性・大学生)
「自分の一票で日本が変わるとは思っていないけれど、少しでも自分の意見を反映してもらえればと思う」(18歳・男性・予備校生)
「私が高校の頃に消費税が上がって、お小遣いは同額なのに、お菓子を買ったりした時に払うお金が少し増えちゃったのを覚えています。今、私は働いているので、払っている税金とかがどんなふうに使われるのかが気になる」(19歳・女性・会社員)
と、政治への参加意識はかなり高い。慶應義塾大学法学部教授で、政治学・政治過程論が専門の小林良彰氏が解説する。
「現在、全国の選挙管理委員会や高校は、18、19歳の投票参加にすごく力を入れていて、出前授業や模擬投票などを行なっています。
そもそも、今回の選挙年齢引き下げにはふたつの目的がありました。ひとつは、『現在、18、19歳の多くの人が社員やアルバイトとして働いて納税しているのに、選挙権が2年間もないのはおかしい。選挙権を与えるべきだ』という声が上がったこと。
もうひとつは『20代の若者の投票率が30%程度と低いのは、高校までは授業で政経や公民を勉強しているのに、卒業後はほとんどの人が2年間、政治から遠ざかってしまうからではないか。それならば、もっと早くから選挙権があったほうがいい』という声があったためです」
その成果が、今回のアンケート結果に出ているという。しかし、本当に18、19歳の63.5%も投票に行くのだろうか。「ちょうど大学の試験期間と重なるので行きません」(19歳・女性・大学生)という意見もあるが…。
ちなみに、前回の参院選の20代の投票率は33.37%。アンケートで「投票に行く」と答えた18歳、19歳の半分以下だ。それだけ彼らの政治参加意識が高まって、もし予測の通りになれば、各政党への政策にも影響を及ぼすことは間違いないが…。
発売中の『週刊プレイボーイ』26号では、アンケート結果から見えてきた、今どきの18歳、19歳が投票したい党、さらに投票先を選ぶ基準も報告。これからの政治を左右しかねない新勢力の動向を詳しく分析しているので、そちらも是非お読みいただきたい。
(取材・文/村上隆保)