都市国家とローカル地域の分断が今後はありえると堀江氏は語る 都市国家とローカル地域の分断が今後はありえると堀江氏は語る

イギリスのEU離脱決定を受けて、一時、金融市場は大荒れとなった。

FTA(自由貿易協定)やTPPのように、世界経済は各国が協調して動かしていくのが戦後からのトレンド。それを真っ向から否定するようなイギリスの決定がどんな影響を及ぼすのか。まだ全貌はわからない。

今回の投票結果を見ると、「高所得層と若者が残留」を選び、「裕福じゃない層と高齢者が離脱」を選んだ傾向があった。離脱派の中には「製造業が国内に戻るので、雇用が増えて失業者が減る」と考えた人もいるようだ。

一方、『週刊プレイボーイ』本誌で対談コラム「帰ってきた!なんかヘンだよね」を連載中の“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人ひろゆき氏は、イギリスの未来をこう予想する。

「イギリスはこれからポンド安で製造業の国内回帰が起こるだろうし、金融業界でも法人税を安くするようなタックスヘイブン的な動きも加速していくだろうね。まあ、短期的にはいいかもしれないけど、長期的に見ると経済は悪くなるかもね」(堀江氏)

さらに、影響は経済だけに限らない。イギリスの離脱を受けて、今度は「ロンドンだけでも独立しよう!」と訴える人々が現れているのだ。

「俺、随分前に『東京独立論』を唱えたことがあるんだけど、都市国家とローカル地域の分断が今後はありえるよね。そのうち、グーグルみたいなグローバル企業が国家という形をつくることもありえると思う」(堀江氏)

そういう意味では、今回の離脱騒動は「民族がまとまって国を形成する国民国家の断末魔」という印象があると堀江氏は言う。

「日本も対岸の火事ではないかも。例えば、大阪府門真市の生活保護受給率は全国平均の3倍らしいんですけど、『それを国庫で支払うのはどーなの』って言われていて、地域対立が実際に起きてますからね」(ひろゆき氏)

「仕事がない」という主張自体が思い込み?

加えて、イギリスの離脱には、シリアやトルコからの移民に「仕事が奪われている」ことへの危機感の表れだとも指摘される。

「でも、それって『経済がうまくいってないと移民のせいにする』ってことだと思いますよ。例えば、メキシコからアメリカに移民する人はアメリカ建国当時からいるわけですけど、好景気のときは文句を言われませんよね。それが、今ではトランプさんが『メキシコ人が職を奪ってる!』って言ってます」(ひろゆき氏)

そもそも、日本でも外国人が深夜のコンビニなどで働いているように、「仕事がない」という主張自体が、思い込みにすぎないと堀江氏は言う。

「選ばなければ仕事はあるんだよ。それに今の時代、先進国であれば低所得層でも金持ちと比べなければ十分幸せに暮らせる。日本なら吉野家に行けばそこそこうまい牛丼が食えるし、ネット上ではゲームや動画も無料で楽しめる。これの何が不幸だっていうんだろう?」

世界的な不況を乗り越えるには、まずは「他人と比較して自分の承認欲求を満たそうとすると、いくらお金があっても足りないし、永遠に満足できない」ということを理解すべきだとふたりは口をそろえる。

では、私たちは承認欲求の代わりに、どんなものを身につけるべきなのか? そして、日本がイギリスのような状況に陥らないために、今からできる対策とは何か?

イギリスのEU脱退から日本の行く末を考える、堀江氏とひろゆき氏の対談コラム全文は、発売中の『週刊プレイボーイ』29号に掲載中だ。ぜひご覧いただきたい。

(イラスト/西アズナブル)