富山市議会で続々、発覚した領収書偽造事件。これがともチンの疑惑にも飛び火すると、安倍政権には思わぬダメージに 富山市議会で続々、発覚した領収書偽造事件。これがともチンの疑惑にも飛び火すると、安倍政権には思わぬダメージに

第3次安倍改造内閣で、防衛相に抜擢(ばってき)された“ともチン”こと稲田朋美防衛相。

その稲田防衛相の様子が最近ちょっとおかしい。官邸担当記者が苦笑いする。

「8月に防衛大臣になったばかりというのに、とにかくミスやスキャンダルが絶えないのです。あまりの変調ぶりに、自民党内からも『ともチンは本当に大丈夫なのか?』と、不安の声が上がるほどです」

確かにこのところ、稲田防衛相の身辺はざわついている。そのいくつかを紹介しよう。

●参院の外交防衛委員会で議員バッジをつけずに答弁し、佐藤正久委員長に注意される。

●閣僚の資産公開で、夫名義ながら大量の防衛関連企業株を保有していることが発覚。

●沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設工事に陸自ヘリによる物資輸送を命じた一件で、記者からその法的根拠を問われて答えられず、30秒間絶句。

●抗マラリア薬を服用してアレルギー症状を発症し、南スーダンPKOに参加中の自衛隊部隊視察をドタキャン。

前出の官邸担当記者が言う。

「いずれも防衛大臣としての資質を疑われかねないものばかり。このままでは防衛相失格の烙印(らくいん)を押されてもおかしくありません」

そんな稲田防衛相の周辺が今恐れている「最悪のシナリオ」があるという。自民党関係者がささやく。

「それは『しんぶん赤旗』が8月にスクープした領収書偽造事件が蒸し返されることです。稲田事務所側が白紙の領収書に勝手に金額を書き入れ、3年間で計260枚520万円分を偽造していたというスキャンダルなのですが、これは辞任ドミノが続く富山市議会で発覚した領収書偽造とほぼ同じ手口。スキャンダルが蒸し返され、『富山市議はアウトなのに、なぜ防衛大臣はセーフなのか?』との世論が高まれば、一気に辞任論が噴出しかねません」

いまだに50%超の支持率を誇る安倍内閣。だが、稲田防衛相の変調ぶりが政権凋落(ちょうらく)のきっかけとなるかも。