4月に大阪府豊中市に開校予定の「瑞穂の國記念小學院」。この新設校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任していたことも炎上拡大の原因になった

国有地を爆安ゲットしたことにより、土地の不正取得が疑われている学校法人「森友学園」(大阪市淀川区)。

新設される小学校の名誉校長が、“アッキー”こと安倍昭恵首相夫人である事実が明らかになり、幼稚園の園児に「安倍首相がんばれ! 安保法制、国会通過よかったです」と宣誓させるヘンテコな学園に、安倍政権が便宜を図ったのではないかと怪しまれている。

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ここまで騒ぎが大きくなっても、本人はいたってノンキである。

「安倍首相が国会で野党の追及を受け、青くなったり赤くなったりしているのに、どこ吹く風。連日、イベントに登場しては、アッキー節を炸裂させています」(全国紙政治部記者)

例えば3月3日からは2泊3日で、山形県蔵王温泉スキー場に出没。自身が名誉会長を務める「第3回 私をスキーに連れて行かなくても行くわよ 2017」のイベントに参加した。また、直後の3月7日にはジェンダー関連の集会にゲストとして登壇。「なんでこんなに私は注目を集めてしまっているんだろうかって、すごく戸惑っている」と発言。アッキーと交遊がある政治評論家の有馬晴海(はるみ)氏がこう苦笑する。

「無神経だとか厚顔無恥だとか、怒る人もいるかもしれませんが、彼女には悪気なんてまったくない。人を疑わない、本物の天然なんです」

その人柄の良さから、芸能界にもファンは多いという。ある芸能事務所のマネジャーはこう証言する。

「お酒好きでフレンドリーな人だから、飲みに出かけた先で知らない人とすぐ友達になる。芸能界にも知己が多く、歌手の南こうせつさんやユーミン、それから安倍首相とは憲法観や国家観が正反対の石田純一さんなどとも仲がいい。青山のバーで、ギタリストの布袋寅泰さんの首筋にキスして週刊誌に撮られたことも(笑)。とにかく、彼女は偉ぶることもないし、芸能界で昭恵さんのことを悪く言う人は聞いたことがありません」

芸能界だけではない。お隣の韓国でも人気者らしい。

「韓国では昭恵さんは冬ソナなどの韓流ドラマ好きとして有名。現地紙の朝鮮日報や東亞日報のインタビューにも登場し、簡単な韓国語を話せることも知られている。政府関係者の間では2013年のAPEC会議で自ら朴槿恵(パク・クネ)大統領に近寄り、韓国語で挨拶をしたエピソードが好感を持たれています。大統領は、日本のファーストレディが韓国語を操るとは思わず、驚いたそうです」(韓国紙東京特派員)

アッキーは信念の人でもある。ファーストレディの立場にありながら、首相が進める原発再稼働やTPP締結、辺野古への米軍基地移設などの政策に真正面から反対しているのだ。前出の有馬氏が言う。

「2006年に第1次安倍政権が誕生した際、昭恵さんはブッシュ米大統領のローラ夫人に『宰相夫人は何をすればいいのでしょう?』と助言を求め、『したいことをすればいいのよ』との答えをもらったそうです。すると、その言葉を真に受けて、夫の政策に対して自分の考えを主張し始めた。

『アベ政治を許さない』というプラカードを掲げた人と意気投合し、一緒に笑顔で写真撮影したこともありました。よく言えば自由闊達(かったつ)、悪く言えば“不思議ちゃん”。それが昭恵さんです」

だが、彼女を起点に森友学園問題を考えてみると、平成最強のファーストレディの罪は、あまりに重かった!? この続きは『週刊プレイボーイ』13号(3月13日発売)「ファーストレディ昭恵さん大研究」にてお読みいただけます。

(取材/ボールルーム)