過去にも散々「危機だ!」とあおられてきた北朝鮮情勢だが、今度ばかりは本気でヤバそうだ。
米トランプ政権が"先制攻撃"を決行すれば、手負いの北朝鮮による反撃のミサイルはもちろん日本にも向かってくる。そのとき何が起きるのか。
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「基地の雰囲気は相当張りつめている。もう“決戦前夜”という感じです」
神奈川・横須賀の在日米海軍基地に勤務する、ある米軍関係者はこう語る。
「第7艦隊のイージス艦は弾道ミサイル対処のために出港し、すでに所定の海域で迎撃準備OKの状態。また、空母『カール・ビンソン』を中心とする第1空母打撃群など第3艦隊の艦艇も続々と朝鮮半島沖へ向かっており、デフコン(戦闘準備態勢)が『レベル1(非常時)』に近づいているようです。在韓米軍のブルックス司令官は、今月後半に予定していた米本土への帰国を急遽取りやめました」
米トランプ政権が、いよいよ北朝鮮を攻撃かーー。そんな空気が急激に広がっている。
4月9日、米マクマスター大統領補佐官(安全保障担当)は「北朝鮮は挑発的な行為を繰り返している。このならず者政権は今や核保有政権だ」と、金正恩政権を厳しく非難。続いて11日には、トランプ大統領がツイッターで自らこう宣言した。
「北朝鮮は面倒を起こそうとしている。中国が協力を決断しなければ、われわれは独力で問題を解決する」
実は、すでに日本政府にも、米政府から「選択肢はふたつ。中国が(北朝鮮の核ミサイル開発を止めるために)対応するか、われわれが攻撃するかだ」との方針が伝えられているという。これを受けて日本の外務省は11日、韓国滞在者や渡航予定者に対し、『海外安全ホームページ』を通じて注意を促した…。
◆本日発売の『週刊プレイボーイ』18号「米軍はこうして金正恩を『抹殺』する!!」では、そのXデーを分析。そちらもお読みください。
(取材・文/世良光弘 協力/小峯隆生)