7月の東京都議会議員選挙を前に、民進党のドロ舟化がヒドイことになってきた。4月10日、党幹部の長島昭久衆議院議員(東京21区)が党を去ることになったのだ。都政担当記者が言う。
「都連幹事長として、7月の都議選を仕切る長島さんが離党したのだから、もういけません。都議選で民進は壊滅することになるでしょう」
実際、民進党内では絶望的な選挙データがはじき出されていた。
「現在、都議会での民進議席数は18。しかし昨年末、都議選の予測調査をしたところ、小池百合子知事率いる『都民ファーストの会』に議席を奪われ、5議席に減るという結果が出たのです」(民進党関係者)
焦った民進は旧民主系、旧維新系に分かれていた2会派を統合し、体制の立て直しを図ることに。ただし、そのやり方がなんともセコい。前出の都政担当記者が苦笑する。
「会派名から『民進』の2文字を消し、『東京改革議員団』としました。小池知事のキャッチフレーズ『東京大改革宣言』をパクり、知事と連携しているかのように見せたかったのでしょう。露骨な党名ロンダリングです」
しかし、それでも党勢は振るわない。3月中旬には、「よくて2、3議席。悪ければゼロ議席」(前出・民進党関係者)と、さらに絶望的なデータが出たという。これに民進党が震えたのは言うまでもない。
「都議選の公認候補36人中7人が離党してしまいました。そのうち4人は小池知事の『都民ファーストの会』への鞍替(くらが)えです。長島氏の腹心とされる都議にも追随する動きがあり、離党ドミノがやむ気配はありません」(前出・都政担当記者)
この事態に危機感を強めたのが蓮舫代表だ。都議選大敗となれば、代表辞任論も浮上しかねない。その事態だけは避けようと、ひそかに小池都知事に接触、『小池新党と連携したい。18人の民進都議を応援してもらえないか?』と懇願したという。だが……。
「小池知事は『志の一致する人とやりたい』と、蓮舫代表の要請をにべもなく断ったそうです」(前出・都政担当記者)
前出の民進党関係者がこう肩を落とす。
「もはや打つ手なしです。うちの党は衆参約140人の議員しかいないのに、今や会派が20前後にも膨れ上がってしまった。都議選で大敗すれば、ますますバラバラになるでしょう。そうなれば解党は避けられません」
4月13日には、細野豪志(ごうし)衆議院議員が党の代表代行を辞任。蓮舫執行部にさらなる打撃を与えた。
都議選の投開票日は7月2日。この日が民進党の“命日”になることが現実味を帯びてきた。