浦和レッズおよびそのサポーターに対し、「他人に自分の人生乗っけてんじゃねえよ」「くたばれレッズ!」など何度となく挑発的なツイートを続け、大炎上を起こした上西小百合衆議院議員。
自身に注目を集めるための炎上商法と見る向きもあるが…。
タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!
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もう「炎上」という文字に、すっかり目が慣れてしまいました。上西議員のサッカーに関する発言が大きな騒ぎに。
サッカー騒動に関連する発言ではないですが、上西さんは7月7日にこんなツイートをしています。
「今の政治家ごときを“上”だと思っている人なんてどこにもいません。私に限らず政治家なんてそれぐらい馬鹿にされています。(中略)“今の”政治家の仕事は“表面上”アタマをペコペコ下げて国民のガス抜きをする事。他には無し」
それを言ったらおしまいです。国会で無力感を覚えるとか、街頭演説で手応えを感じないとかいろいろ鬱積(うっせき)した思いがあった上での自虐的なツイートなのかもしれないけど。
バカにされても、むなしくなっても、こんな人たちのために政治やるのなんて…という気持ちになったとしても、もっと住みやすい社会にしようとか、不平等をなくそうとか、くじけずに仕事をしてほしい。それはどの政治家にも求められていることだし、そこにこそ心血を注ぎ、志を燃やしてほしい。
地道に政治に期待している人の怒りは、炎上騒ぎより、もっともっと熱いと思います。
●小島慶子(こじま・けいこ) タレント、エッセイスト。テレビの街頭インタビューで「総理なんて誰がやっても同じ」「今の議員はバカばっかり」などの意見を放送していることがあるけど、誰がやっても同じじゃないだろ!と毎度思う