都政放置の代償の代償で職員たちがソッポ… 都政放置の代償の代償で職員たちがソッポ…

総選挙が終わっても、小池都知事への逆風はやみそうにない。

「希望の党」代表就任をめぐるゴタゴタの割を食った都庁職員たちから、批判が噴出しているのだという―。

■「これじゃ都庁はブラック企業だよ」

小池都知事への逆風が止まらないーー。深刻なのは、総選挙のゴタゴタを経て、有権者の都民だけでなく、身内である都庁や都民ファーストの会内部からも不満の声が噴出しているという点だ。

とはいえ、総選挙以前の段階で、すでに都庁内の風向きは変わり始めていた。

『都政新報』という都政専門紙がある。今年で創刊67年。都庁職員にもおなじみだが、同紙が8月15日付で「小池知事1年目の仕事ぶり」に対する評価を職員にアンケートしたところ、100点満点中46.6点という低評価が下ったのだ。都庁の都市整備局スタッフが苦笑する。

『都政新報』の恒例企画なんですが、石原(慎太郎)さんの1期目は71.1点、あの舛添(要一)さんでさえ、63.3点だったんです。いかに都庁職員の間で小池知事の評判が悪いか、おわかりいただけると思います」

その不人気ぶりは、総選挙が近づくにつれて加速したと、同スタッフはふり返る。

「例えば、都市整備局だと、喫緊の課題となっているのはオリンピック道路の整備。特に築地市場跡を通る予定の環状2号線の建設は待ったなしの状況で、9月から10月の都議会定例会でどこまで進展するかがポイントでした。そのため9月以降、知事に打ち合わせをしたいと再三お願いしてきたのですが、公務過密を理由に後回しにされてばかり。今思えば、希望の党立ち上げの最終調整に奔走されていた時期だったんでしょうね」

そんな都知事の“都政放置”ともいえる傾向は、エスカレートの一途をたどった。

象徴的なシーンが、10月12日の第1回築地再開発検討会議だった。豊洲移転後の築地再開発プランを論議する重要な会議だが、その初会合を小池知事は冒頭に7分間、挨拶をしただけでそそくさと退席、周囲を呆れさせた。退席の理由は、希望の党代表としてJR川崎駅前で街頭演説を行なうため、というものだった。都庁・市場問題プロジェクトチームスタッフがこうこぼす。

「元々、現場の声の吸い上げには不熱心な知事でした。ところが総選挙になると、それがさらに強まった。日々のスケジュールが希望の党代表としての活動で埋められ、知事本人がぶち上げた『豊洲・築地の並行利用プラン』についても、意見を一切聞けない状況でした。

その結果、職員はあらゆるケースに備えて何通りもの対応策を準備せねばならず、仕事量が激増しました。残業も連日で、職員からは『これじゃ都庁はブラック企業だよ…』という悲鳴まで上がっているほどです」

◆「小池降ろし」が吹き荒れるのは時間の問題!? 『週刊プレイボーイ』45号(10月23日発売)「都庁の『小池降ろし勢力』が爆発寸前!」にてお読みいただけます。