「NEM」流出事件、ビットコインの暴落…。仮想通貨は信頼を回復できるのか? *写真はイメージです

被害者はいまだNEM(ネム)れぬ夜を過ごしている。

不正アクセスによって仮想通貨取引所「コインチェック」から約580億円相当の仮想通貨「NEM」が流出した事件は、あらためて仮想通貨の脆弱性(ぜいじゃくせい)を露呈した。

「仮想通貨をネット上に保管しない『コールドウォレット』、3つの鍵がないと仮想通貨を動かせない『マルチシグ』という管理システムの不使用など、安全対策を怠っていたことが、今回の事件につながりました」(ITジャーナリストの三上洋氏)

「バブル前夜」ともいえる盛り上がりもつかの間、今回の事件で「仮想通貨はやっぱり危険」とのイメージがユーザーにも急速に浸透している。

「年末に約220万円まで値が上がったビットコインは、1月に半値まで暴落しました。この事件の影響でさらに下がるか、良くても足踏み状態でしょう。ICO(仮想通貨を使った資金調達)では詐欺事件も多く、問題が指摘され始めています」(三上氏)

信頼回復か大暴落か。仮想通貨の明日はどっちだ。