"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

今回のテーマは、安倍晋三首相が「2島返還で日露平和条約を締結する方向で検討に入った」という話もある北方領土問題。前編では堀江氏が「炎上するかもしれないけど、そこまで領土に固執する意味がわからない」と発言。ひろゆき氏は、「本質的には領土と領海は広いに越したことはない」としつつも、「北方領土に住んでいた人が、先祖の墓参りに行きたいけど高齢になっちゃう問題はホント?」と疑問を投げかけた。

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ひろ 本当に行きたいんだったら、ロシアのビザを取得すれば行けますよね。「日本の領土なんだから、ロシアのビザなんか取らないで行きたい」という、一種の政治的な争いの材料になっているだけなんですよ。

ホリ まあ、そうだね。

ひろ 小学生の頃から「北方領土返還」という言葉を聞いていたんですけど、日本語で日本人に向かって言ってなんの意味があるんだろうって疑問だったんです。んで「ロシアに文句言ったら返ってくる」なんて単純なモノじゃないことぐらいは小学生でもわかりますから、結局のところ北方領土問題は国内の政治問題なんですよね。

ホリ んで、政治家はそれが票田になると思って取り組むと。じゃあ、水産資源の観点はどう思う? カニもロシア産が増えているみたいだけど......。

ひろ そもそもロシアのカニを北海道の人が買っていたりするのって、「別に日本人が獲らなくても、ロシア人に獲ってもらって、それを買ったほうが楽だよね」とかがあるんじゃないかと。

ホリ しかも、日本人だと水資源を守るために漁獲量の制限があるけど、ロシア人から買えば関係ないしね。

ひろ ですです。なので、魚介類はロシアが管理して日本で売ったほうが、売り上げがデカかったりするんですよね。それに、北方領土で漁をしないと生きていけない漁師さんとかは、すでにほとんどの人が転職しちゃったんじゃないかと......。

ホリ うーん。結局、この問題はどうなるんだろうね。俺は、難しいとは思うんだけどなぁ。

ひろ プーチン大統領と交渉して帰ってくる可能性は低そうですからね。なので、国内にヘンな期待を持たせないほうがいいんじゃないかと。それこそ、2島返還だったら鈴木宗男さんがやろうとしたときに、やっておけばよかったわけですから。

結局、相手(ロシア)が強いときに交渉しても損なわけで、弱ったときにやらないと対価が高くつくんですよね。

ホリ いま、ロシアは弱っているとは言い難い状況だからね。

ひろ 「じゃあなんで日本は北方領土返還を言いだしたの?」ってなりますけど、結論としては「政権維持のために迷走している」感じにしか見えないですよね......。

ホリ だね。

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。西野亮廣氏との共著『バカとつき合うな』(徳間書店)が発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』(朝日新書)

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