「これが開示文書? 情報公開制度をナメてんのか!」
と思わずにはいられない完全"のり弁(黒塗り)"状態の行政文書である。出してきたのは、わが国の防衛省。
そもそも筆者がこの行政文書の開示請求をしたのは、昨年12月、防衛大臣の記者会見を主催する防衛記者会(記者クラブ)が「フリー記者の参加も認める」と決定したことがきっかけだ。
ようやく会見がオープンになると聞き、フリー記者たちは連日のように問い合わせを続けたが、防衛省は3ヵ月以上も「検討中」を繰り返し、まったく動く気配がない。
そこで3月6日、筆者は防衛省に行政文書の開示を請求。5月7日にようやく「一部開示」が決定され、同20日付で3枚の文書が送られてきた。
ところが読めるのは、日付と「防衛省記者会見への『フリー記者』の参加について」という表題、そして「1.経緯」「2.現状」「3.検討」といった項目名のみ......。
見事なまでの「ザ・お役所仕事」なのであった。
●畠山理仁(はたけやま・みちよし)
フリーランスライター。興味テーマは選挙と政治家。『黙殺 報じられない"無頼系独立候補"たちの戦い』(集英社)で第15回開高健ノンフィクション賞受賞