"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、日本学術会議vs菅政権について語る。
(この記事は、10月17日発売の『週刊プレイボーイ44号』に掲載されたものです)
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ホリ 発足してから支持率が70%前後の高水準をキープしている菅義偉内閣だけど、最近は日本学術会議の問題で騒がれているよね?
ひろ 日本学術会議が推薦した6人の候補を菅首相が任命しなかったために「学問の自由を侵害している」と批判が相次いでいるみたいですね。
ホリ でも、この問題で騒いでいること自体がヘンなんだよ。別に任命されなくても、研究できなくなるわけではないから、学問の自由とは関係ないと思う。
ひろ 学問の自由が侵害されているかどうかは、議論が分かれるところだとは思いますが、過去の政府答弁では「形式的に任命する」と言っているんですよね。つまり、過去の答弁と方針が変わったことは事実です。
ホリ 菅首相が掲げていた「前例打破」を地で行く形になってるね。
ひろ ただ、学術会議ってぶっちゃけ、そこまで重要なモノじゃないと思うんですよ。少なくとも、これだけメディアで騒がれるリスクを取ってまで、強気にいく必要はない。菅首相はなんでこんなどうでもいいところで論点をつくっちゃうのかなと......。
ホリ そうね。野党やメディアが喜々として騒いでいるからね。
ひろ 森友学園問題のときって、安倍晋三前首相が「(小学校認可や国有地払い下げに)私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく首相も国会議員も辞める」と言いましたよね。ああいうふうに言っちゃったから、官僚は忖度(そんたく)しないといけない空気になったと思うんですよ。
でも、今回任命拒否した学術会議の新規会員は「やっぱり任命することにしました!」と手のひら返ししても、大したダメージにはならないと思うんです。
ホリ うん。
ひろ 外した6人がものすごい重要人物なら納得できるんですよ。例えば学術会議のメンバー構成によって政府方針が大きく変わるとか、最高裁判事ぐらいの力があるとかなら。
でも、仮にですけど、学術会議の105人のうちの6人がヘンな人だとしても、学術会議からの提言に政府は従う義務はない。シカトすればいいだけなので、大した影響はないと思うんです。だからここまで騒ぐことでもないので、どうして政府がこだわっているのかがよくわからないんです。
ホリ だよね。
★後編⇒ホリエモン、日本学術会議の問題に「菅内閣にはそんな小さなことしか突っ込めるところがなかった」
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『将来の夢なんか、いま叶えろ。』(実務教育出版)
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23』(学研プラス)