(左)鈴木直道(すずきなおみち・無所属・現・42歳)推薦/支持:自民党・公明党・新党大地、元夕張市長、元東京都職員 (右)池田まき(いけだまき・無所属・新・50歳)推薦/支持:立憲民主党・共産党・社会民主党・市民ネットワーク北海道、社会福祉士、元衆議院議員(左)鈴木直道(すずきなおみち・無所属・現・42歳)推薦/支持:自民党・公明党・新党大地、元夕張市長、元東京都職員 (右)池田まき(いけだまき・無所属・新・50歳)推薦/支持:立憲民主党・共産党・社会民主党・市民ネットワーク北海道、社会福祉士、元衆議院議員
4月9日に統一地方選挙・前半戦の投票日を迎える。今回の知事選で唯一、与野党の全面対決となっているのが北海道だ。現職の鈴木直道(すずきなおみち・自民、公明ほか推薦)に、新人の池田まき(いけだまき・立憲ほか推薦)が挑む。この対決の見どころをジャーナリストの横田一氏に解説してもらった。

鈴木直道氏は、元夕張市長としての経験と人気で、4年前の北海道知事選に当選しました。しかし、この4年間は知事としての大きな実績はありません。

鈴木氏は、夕張市長時代に赤字路線である夕張支線を廃止して批判されました。北海道にはほかにも多くの赤字路線がありますが、知事として路線維持に動いていないことが厳しく問われると思います。

一方の池田氏は、ローカル線の維持を掲げています。

また、泊(とまり)原発の再稼働問題もあります。岸田政権は増設も含めて原発をどんどん推進していこうとしているため、自民党から推薦を受けている鈴木氏には反原発派から厳しい目が向けられる可能性があります。

池田氏は泊原発の再稼働には反対と考えています。

もうひとつの火種は、鈴木氏が夕張市長時代に夕張市が所有するホテルやスキー場などの観光施設を中国系企業に売却したことです。

そのとき、観光施設を長期間保有・営業継続をするという約束で格安で売ったのですが、それがすぐに転売され、スキー場とホテルが休業状態になってしまった。その後、スキー場は再開されたのですが、夕張の雇用の大きな受け皿だったホテルはいまだに営業再開していません。

池田氏が、この夕張市長時代の責任をどこまで追及するかも見どころのひとつだと思います。

ただ、それでも現在のところ圧倒的に鈴木氏が優勢です。