記者会見でのあまりの別人っぷりに、かつての佐村河内守(さむらごうち・まもる)氏の容貌を忘れてしまった人も、この写真で思い出したのではないだろうか?
この見事な彫刻、素材は見てのとおりバナナ。作者は、滋賀県彦根市在住の山田恵輔氏、26歳だ。
電気内装工事を職業とする山田氏は、「4年ほど前、休日にあんまりヒマだったんで、家の食卓にあったバナナに顔を彫ってみたのが始まりでした」とバナナ彫刻を開始。スマホで撮っていた作品写真を翌2011年2月に、ふと思い立ってイラスト投稿・閲覧SNSに投稿したところ、数日のうちに1万以上の閲覧数を記録してしまった。
「以来、なんか彫り続けないといけないような気になって(笑)、いろんな作品をアップするようになったんです」(山田氏)
するとまたたく間に、「バナナ彫刻職人」としてテレビや新聞に取り上げられるまでになり、いまやイギリスやブラジルから制作依頼が来るほど、ワールドワイドなバナナ彫刻家になってしまった。
この佐村河内守氏の作品は、取材しながらだったため、完成所要時間は通常より少々長めの80分。山田氏のポリシーは、完成した作品はもちろんのこと、削りカスに至るまで、すべてバナナは胃袋に収めることである。
※作品作りの手順・詳細は、『週刊プレイボーイ12号』「バナナ彫刻職人が佐村河内守氏に挑んだ!!」に掲載しています。
今後は、個展や、集まった人々と一緒に作品を作り上げていくワークショップのようなイベントの開催を目指しているという山田氏。プロになろうという気は毛頭ないらしい。
「毎日、何本もバナナを食べ続けるのはさすがにつらいんで(笑)。あくまで趣味として、マイペースで続けていきます」(山田氏)
日本が世界に誇る若手職人、山田氏の作品を見たい人は、下記のブログにアクセスしよう。
(撮影/五十嵐和博)
■山田氏のブログ『バナナ彫刻職人のblog。』 【http://ameblo.jp/ap48tgov02bhd2myt0a52jgr/】