“激安”の通販サイトで買い物をしたところ、お金は振り込んだのにいつまでたっても商品が送られて来ない――、そんな悪質な詐欺に引っかかる人が急増している。

こうした詐欺サイトの特徴は、一見ちゃんとしているように見えるものの、よく見ると日本語がおかしかったり、日本では使われない漢字が使われていたりする。つまり、外国人による犯行が急増しているのだ。

ダマされないためには、まず、こうした「不自然な日本語」をチェックすることが重要だ。そして、それ以外にも注意すべきチェックポイントを、以下に挙げた。

●「激安」「格安」に注意! 「商品をネット検索する際、『××××(ブランド名) 激安』といったキーワードで検索して、ニセサイトにたどり着いてしまう方が多いです。実際、ニセサイトはブランド品が正規価格の80%引きなど超激安価格になっています。でも、冷静に考えれば、いくらなんでもブランド品が8割引き、9割引きなんておかしい。まずは、激安すぎるというところで気づいてほしい」(大阪府警サイバー犯罪対策課)

●支払い方法が選べない! 「まっとうな通販サイトは、代金の支払い方法として、少なくともクレジットカード、代引き、各種振り込みの3つはあります。でも、ニセサイトの大半は銀行振り込みしかない。ただ、サイト上ではぱっと見、クレジットカードも代引きも銀行振り込みも用意しているように見せかけている。ところが、お客さんが代引きとかクレジットを選ぶと、『ただいま都合により、振り込みだけに限定させていただいております』というメッセージが出るケースが多いんです」(日本通信販売協会消費者相談室・八代修一室長)

●口座名義人が中国人! 「ニセサイトの口座は名義人が中国人の場合がほとんど。まっとうな通販サイトであれば、口座も会社名ですが、ニセサイトは個人名で、しかも中国人なので、そういう場合はまずニセモノと思ったほうがいい。ちなみに、こうした口座の大半は中国人留学生などがブローカーに売っているようです。不正な口座を銀行に照会して、氏名、住所などを調べ、それをさらに入国管理局に照会すると、在留資格は留学生で、すでに帰国していたというケースが8割ほどになります」(前出・大阪府警サイバー犯罪対策課)

結局のところ、激安すぎる通販サイトは避けるべし!

●支払い先が掲載されていない! 「実際に被害報告があった場合、サイトに掲載されている口座の凍結を銀行に要請しています。実際、昨年9月25日から今年の3月10日までで1029件の口座を凍結しました。そうした理由もあり、最近ではサイト上に口座を載せなくなってきたんです。お客さんが購入した後、メールで口座を伝えるやり方にしています」(大阪府警サイバー犯罪対策課)

とはいえ最近は、海外の代行会社を使ってクレジットカード決済ができる詐欺サイトも増えているという。

結局のところ、「あまりにも安すぎる」「サイトの日本語がおかしすぎる」「振り込み方法が後から変わる」など、ちょっとでもアヤしいと思ったら利用しない、最終的にはこれしかダマされない方法はない。

(取材/頓所直人)