このゴールデンウィーク、東京都内に車でやってくる人が、一番不安に感じているのが首都高ではないだろうか?
複雑な路線図、頻繁に現れる分岐と合流、曲がりくねった道路、圧倒的な交通量、そして警察による取り締まり……慣れていない人にとっては、いろんな意味で“危険”な高速道路、それが首都高なのだ。
そこで、最新の取り締まり事情と危険ポイントを紹介するので、乗る前にぜひ参考にしてほしい。
■首都高の古いオービスは稼動していない? 中央環状線・千住新橋付近、3号渋谷線・三軒茶屋付近などに古くからある白く縦長のオービスは、フィルム式。フィルムの生産は全世界的に打ち切られる傾向にあり、オービスの赤外線フィルムも例外ではない。つまり、旧タイプのフィルム式オービスは稼働どころか廃止、もしくは新型への更新待ちの状態がほとんどのはず。ただ、それでも用心に越したことはないぞ。「大丈夫!」と過信すると、その代償は大きい。
■首都高のオービスは何キロオーバーから撮影される? 時速60キロ規制のところを100キロ程度で走っても光らないといわれるオービス。その真意はコストにあるらしい。撮影~呼び出し~反則キップ交付のコストをペイするためには40キロ未満超過の青キップ(反則金3万5000円)じゃ赤字。赤キップだとこれが8万円程度で、トントン……? というわけで、メーター誤差も含め120キロオーバーからに設定されているようだ。
■白バイ、覆面パトカーの出没頻度が高い路線は? 警察の取り締まりは、最終的に違反車両をどこかに停止させる必要がある。そのため合流地点や高速降り口など広めの側道がある路線で実施されることが多い。つまり、路肩の狭い都心環状線では取り締まりがしにくく、覆面パトカーやパトカーの巡回は少ない。
逆に、ゆとりのある湾岸線や、交通量の少ない埼玉線、9号深川線の上りなどでは、パトカーの出没率は高い。なお、白バイによる首都高での取り締まりは非常にレアだが、ときどき9号深川線で目撃されている。空いているときは周囲への目配りを忘れずに!
■首都高事故、危険ポイントはココ! 首都高速の2012年度の年間事故件数は1万1279件。一日平均30.9件で、近年は増加傾向にある。事故発生地点のワースト1は、「江戸橋JCT~箱崎JCT」の間で113件。この区間は左右からの合流に加え、本線同士も3方向に分かれる複雑な形状のため、不慣れなドライバーは進路確認のため止まってしまうこともあるほど。割り込みも多い。
同様に合流で危険なのが「竹橋JCT」「浜崎橋JCT」「堀切JCT~小菅JCT」。また「用賀料金所」「大井料金所」「大師料金所」「室町入口」も事故が多い。カーブでは「汐留Sカーブ」や「富ヶ谷Sカーブ」、「呉服橋」「弁慶堀」「熊野町」などが危険ポイントだ。
(取材/植村祐介、鈴木ケンイチ、深澤誠人)