何よりChage(56歳)が心配だ。

5月17日、「人気デュオCHAGE and ASKA(以下、チャゲアス)のASKA(本名・宮崎重明)容疑者(56歳)、覚せい剤取締法違反で逮捕」の一報が流れると、ネット上ではショックを受けたファンの声が相次いだが、その中には相方であるChageを心配するコメントも多く見られた。

昨年、週刊誌でASKAの覚せい剤使用疑惑が報じられた際、Chageはブログで、「生徒諸君(注・Chageはブログでファンのことを愛情を込めて『生徒』と呼ぶ)が心中穏やかでないのは重々承知しております」と前置きしつつ、自身の楽曲の歌詞を持ち出し、ASKAに対する心配とも戒(いまし)めとも取れるコメントを発していた。また、ASKA逮捕後には、以前から「薬をやめろ」と注意していたという一部報道も出た。

そして、ASKA逮捕の翌18日、Chageは広島でのソロライブ後に報道陣の前に姿を現し、「まだ自分でも整理がつかない。メンバーとして深くおわび申し上げます」とトレードマークの帽子を脱いで頭を下げた。

チャゲアスは2009年に無期限の活動休止を発表して以降、お互いにソロ活動を続けてきたが、今後のデュオとしての活動再開の可能性はどうなるのか。あるレコード会社のプロモーターが話す。

「昨年8月には、結成35周年を機に復活ライブを行なう予定だったんですが、ASKAさんに一過性脳虚血症の疑いがあり、流れてしまいました。今回の逮捕で、復活は数年先送りになるでしょうから、07年にチャゲアス名義でリリースした『DOUBLE』から10年以上、アルバムは出そうもありません。今まで少なくとも数年に1枚はニューアルバムを出していましたから、今回の空白期間は長すぎます」

Chageへの影響が今後の展開次第?

となると、Chageはソロ活動を続けるしかないが……。二十数年間、ふたりをウオッチしている音楽ライターがこう語る。

「もともと、このふたりはデュオとソロを繰り返してきました。結成10年目に、それぞれの音楽を追求したいという理由で初のソロ活動に入るんですが、そのときにChageはMULTI MAXというバンドを組みました。その後、しばらくするとまたチャゲアスを再結成。また、数年後にソロ活動というのを繰り返すので、ファンにとってはソロ活動への違和感はないでしょう。ふたりは高校時代からの仲ですし、そのへんはほかのバンドの活動休止とはちょっと意味合いが違う」

では、ソロアーティストとしてのChageの評価は?

「基本的にはChageが好きなビートルズやフォークに対する憧憬を感じられる曲が多い。アルバムに2、3曲入っているChageの渋い感じの曲が、ASKAのちょっと難しい詩の世界が続いたときの休憩ポイントにもなってイイんですよ」(音楽ライター)

ASKA逮捕を受け、チャゲアス関連商品は販売中止となっているが、今後のChageのソロ活動にも何か影響が出る?

「今まさに全31公演のファンクラブミーティングを行なっている最中でした。ただ、Chageが罪を犯したわけではないですし、今後も続けるでしょうが、事件の展開次第では何かしらの影響が出るかも……」(音楽ライター)

薬物で一時期、表舞台から姿を消すミュージシャンなんて過去にも多くいたし、チャゲアス復活の日まで、頑張れ、Chage!

(取材・文/頓所直人)