新国立競技場の建設計画が白紙撤回されたのを受け、大人げない責任のなすり合いや、たらい回しといった醜態を世界中にさらしてしまった。

しかし、デザインの監修料の約13億円は、すでにザハ側に支払い済みとか。こんな調子で東京五輪に間に合うの?

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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2520億円の“高すぎる”新国立競技場の建設計画を一転、白紙撤回した安倍政権。

べらぼうな金額の理由を安倍首相は「民主党政権のせい」、東京五輪組織委員会会長の森喜朗氏は「文科省のせい。生ガキみたいで好きじゃなかった」、舛添東京都知事は「文科省が原因」、民主党は「下村文科相辞めろ」、下村文科相は「デザインの決め方がずさん」、安藤忠雄氏は「私が聞きたい。公開討論すべきだ」ーー。

事の経緯は、建設費1300億円でザハ・ハディド氏のデザインに決定→ゼネコンの見積もりで3千億円→JSCがサイズ縮小を決めて1625億円→ゼネコンの見積もりで3千億円→屋根は後回しなどで2520億円ーー。

なんで毎回、ゼネコンの見積もりが3千億円なのかしら。

森喜朗氏は「(高額になった)経緯は私も知らない。(透明性がないのは)そんなもんじゃないですか? 不正がなければいいんですよ」って、コメント雑すぎ!

ゼネコン側は資材や人件費の高騰が理由と言ってるようだけど、本当にそれが最低価格なの? オモテナシって、まさか裏ばっかりって意味じゃないよね? 秋までに決まる新デザインよりも、そっちが気になるわ!

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。オリンピック楽しみかーい?と聞かれたら「都内の道が混みそうだなあ」くらいの低体温な反応しかできないが、もともとのザハのデザインは好きだった。生ガキも好物