東京五輪エンブレムのパクリ疑惑だけではなかった!

サントリーのノンアルコールビールテイスト飲料「オールフリー」の販促キャンペーン賞品であるトートバッグ30種類のうち、8種類のデザインが「第三者のデザインをトレースしたものだった」ことも発覚。

渦中の佐野研二郎氏は事務所スタッフの仕事であると弁明しつつ、管理体制の甘さを謝罪したが…。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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東京オリンピックのエンブレム問題でベルギーのデザイナーと劇場が提訴した件については「見たこともないし、似ていない」というのが佐野氏の言い分。他の有名デザイナーたちも「シンプルなデザインは偶然印象が似ることがある」と声を上げています。

確かに単純な図形を組み合わせた図案だし、いろんなものを吸収して自分のものにするのは誰しも同じだから、空前絶後のオールニューなアイデアなんてないのかも…と思っていたらサントリーのトートバッグ問題が浮上。こちらは事務所スタッフの仕業で管理が甘かったと述べた佐野氏だけど、騒動はヒートアップ。

賞品とはいえ、世に出すもののデザインをパクリで済ませるって、世の中をナメてるよなあ。中にはほぼまんまパクリのものもあって、どうせこんなもん注目されないだろ的なやっつけ仕事感満載です。

サントリーのお客さんにも失礼ね!「オールフリー飲んで懸賞に応募する連中はデザインとか詳しくねーし、おしゃれじゃねーし」ぐらいの感覚としか思えないもん。

そのユーザー見下し感が臭うから、余計この問題はカンに障るんじゃないかなあ。

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。15年間勤めた放送局のキャラクターは佐野氏デザインの黒ブタ。2010年春、前年度に最も活躍した社員に与えられる「ブーブ純金メダル」を手にした日の夕方に辞表を出し、ひんしゅくを買う