大事件が起こると、「背後に糸を引く者がいる」といった陰謀論が浮上することがある。
それをすべてうのみにするのは愚かだが、中にはわずかな真実が紛れ込んでいるものも…。
今、最も注目すべき陰謀論は何か? 作家・オカルト研究家の山口敏太郎氏は「それは製薬会社による陰謀だ」と指摘する。
「病気を流行させて薬品を売るマッチポンプが存在しているようです。例えば昨年、日本を騒がせたデング熱。1例目の感染が発見されたのは代々木公園、2例目は幕張です。おかしいと思いませんか? 媒介する蚊が飛ぶ距離はせいぜい1km。誰かが病原菌を運んだとしか思えない。
しかも、程なくしてワクチンを開発した某社の株価はデング熱が広がる前から上昇し始めていたのです。もっと言うと、一連の騒動の発端となったデング熱患者は、この製薬会社の研究所付近の公園で蚊に刺されていたという話もあるのです」
そして、この陰謀にはまだ続きがあるという。
「デング熱は、今年韓国で猛威を振るったMERS(中東呼吸器症候群)の予行演習だったという説まで存在します。日本でデング熱が騒がれていた頃、韓国では日本脳炎の警報が出ていました。
両国の感染症への対応を見比べ、日本のほうが安全意識が高いと判断した製薬会社が、韓国にMERSウイルスをまいた――。この陰謀が事実だとしたら、MERS騒動は日本で起こっていたかもしれないのです」
今春、韓国社会を混乱に陥れたMERSの流行。現在は沈静化しているが、感染者数は186人に及んだ。韓国への渡航を取りやめた観光客も多く、経済的にも大きなダメージを与えた。
もしこれがイチ私企業である製薬会社の陰謀だったら…そう考えると恐ろしい。信じるか信じないかは、あなた次第だ。
(取材・文/戎 小次郎)