今こうして読んでいる週プレにも、あなたの一生を変える出会いがあるかも! 今こうして読んでいる週プレにも、あなたの一生を変える出会いがあるかも!

2015年のノーベル賞の受賞者が発表され、大村智氏が「生理学・医学賞」を、梶田隆章氏が「物理学賞」をそれぞれ受賞。

大村氏は山梨大学、梶田氏は埼玉大学出身と、地方大学の出身であることも注目を集めたが…。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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2015年の大村智(さとし)さん(山梨大)と梶田隆章さん(埼玉大)、2014年は中村修二さん(徳島大)、2012年も山中伸弥さん(神戸大)、2008年では下村脩(おさむ)さん(長崎医科大・現長崎大)ーー。

相次ぐ地方大学出身者のノーベル賞受賞は、東大・京大至上主義に風穴を開けてくれそう。

「地方再生は人材の育成から。地方で育つ子、東京で育つ子、多様な人材の中から優秀な子が育つことが大事」と大村さんもおっしゃっています。微生物と同じで、どこに意外な逸材がいるかわかりません。

それに18歳の春にどこに入ったかよりも、その後、どうチャンスを切り開いて自分のやりたいことを究めたのかのほうがよほど大事ですよね!

大村さんは夜間高校の教師になって真摯(しんし)に学ぶ人々の姿に心打たれ、大学院に入ったのが研究人生のきっかけだったとか。いくら高偏差値大学を出ても、体験から学ぶことができなければただの俗物。最初の入試や就職で人生が決まってしまうと思い込むのはもったいない!

いつ、どこで、どんな形で生涯のテーマと出会うかはわかりません。今こうして読んでいる週プレの記事にも、あなたの一生を変える出会いがある…かも。

●小島慶子(こじま・けいこ) タレント、エッセイスト。家族とともに豪州・パース在住。ピロリ菌が胃潰瘍の原因であることを突き止めて2005年のノーベル生理学・医学賞を受賞したバリー・マーシャル氏は、パースの西オーストラリア大学出身