99年のオフ、現阪神の金本監督と共に池口氏の元を訪れ、護摩行を行なっていた清原。だが、池口氏には後悔が……

衝撃の逮捕劇から1ヵ月。そろそろ清原和博容疑者(48歳)の保釈の時期が取り沙汰されるようになった。

ただ、保釈へのハードルは高い。清原が保釈を望んでも、肝心の身元引受人が見当たらないのだ。

「亜希夫人とは事件前に離婚。親は病気がちで、実弟も絶縁状態。球界関係者や友人も信頼を裏切られたとそっぽを向くばかりで、身元引受人になってもいいという人がいないんです」(全国紙記者)

だが、ここにきて、清原の身柄を引き受けようという人物が現れた。高野山別格本山清浄心院(和歌山県)の住職、池口恵観いけぐちえかん氏(79歳)だ。

最近では朝鮮総連本部ビルの落札に動くなど、“永田町の怪僧”の異名も取る恵観氏だが、仏教界では真言密教最大の荒行「百万枚護摩(ごまぎょう)」を達成した「炎の行者」として知られる。

清原は99年のシーズンオフに現阪神の金本知憲(ともあき)監督と恵観氏の元を訪れ、5日間の護摩行を行なっている。つまり、恵観氏にとって、清原は仏法上の弟子に当たるのだ。

恵観氏はどんな方法で清原を更生させるつもりなのか、本人を直撃した。

―なぜ、身元引受人に?

「私の下で修行した人はすべて弟子。ならば、清原も弟子として最後まで見守りたい。ただ、私は各地を飛び回って修行をする身。身元引受人は一ヵ所に定住していないとなれないので、どなたかに身元引受人になってもらい、その上で清原が私の下で過ごせるようにしたい。私にも悔いがありますから…」

―悔いとは?

「金本と鹿児島の寺で丸5日間、一日2時間の護摩行をこなした時は、ちゃんと修行の効果も出ていた。清原本人も『高校時代の純真な心に戻れた』と、清々しい顔をしていました。ただ、それだけで帰してしまった。そのことが悔やまれるんです。あそこで『帰るな。もう少し修行していけ』と、引き止めておけばよかった」

1年後には清原の体はきれいになる

確かに、清原が恵観氏の下で修行したのはこの時の一回きり。一方の金本はその後も毎年「炎の行者」詣(もう)でを続け、修行を怠らなかった。

それから17年。金本が阪神監督として球界で活躍しているのに、清原は薬物依存症になってしまった。修行の差がふたりの明暗を分けたと、「炎の行者」が悔やむのはよくわかる。恵観氏が続ける。

「清原には修行をもう一度やり直しなさいと伝えるつもりです。護摩行をすると、体の奥底から汗が噴き出る。清原の体内にある悪いモノもきっと全部外に出ていくはずです」

―それで更生できる?

「これまで4人の薬物使用者の更生をお手伝いしました。4人とも1週間ほどの修行で社会復帰しています」

―わずか1週間!?

「いやいや、清原の場合は1年間は必要。鹿児島の寺で護摩行をした後は高野山に移り、お経を唱えたり、宿坊(寺経営の宿)の手伝いなどをさせて修行を続けさせたい。そうすれば、1年後には清原の体はきれいになります。ただし、修行は厳しい。そのつらさに耐えられるかどうか。すべては清原次第でしょう」

高野山の宿坊で清原が宿泊客に精進料理を運んだり、布団を敷いたりする光景が本当に見られるのだろうか?

(取材/ボールルーム)