ビッグダディが三菱自動車の不正問題にモノ申す? ビッグダディが三菱自動車の不正問題にモノ申す?

三菱自動車の燃費不正問題を受け、今、“三菱帝国”が揺れている。2千億円超の出資を受けて日産傘下に入ることが決定したが、それでも巨大な「三菱」の看板を名乗り続けることができるのか?

三菱自動車の今後をめぐり、三菱グループという「日本一の親会社」の動向が問われる中、本誌は「日本一有名なおやじ」である“ビッグダディ”に話を聞いてみた。

「俺、ニュース見ないからどれくらい大ごとなのかわからないけど、本当に三菱自動車が国益に背くことをしたなら、潰してしまえばいいと思う」

想像以上のバッサリ提案に取材班があんぐりするも、ビッグダディは続ける。

「これだけ子供が多くて、たったひとりの不良のために他の子供が苦しんでいたなら、俺は躊躇(ちゅうちょ)なく殺せるね。やっていいとは言わないし、勧めたりもしないけど」

では、もし自分の子供が道を踏み外したら、ビッグダディはどうするのだろう? 「唯一、少し危ういところがある」という子供のひとりについて打ち明ける。

「そこそこいい給料をもらっているから、『仕送りしろ』と言ったことがあるんだ。俺の仕送りでは足りず、他のきょうだいはバイトで自分たちの授業料を払ってたし。でも、その子はギャンブル好きでさ、月に20万円以上もスロットに捨てていた。いつまでたっても聞かないから、職場のお偉いさんに言って給料から天引きしてもらうことまで考えたよ。

そしたら、よりによって上司のライバルに当たる人にそのことを相談したんだ。そんなことしたら、悪い噂になって仕事に影響するだろ。そこまでしてギャンブルしたいのか、もうダメだな、こいつって思ったよ。結局、そのことがきょうだいにも伝わるんだけど、さらにそこで言い訳を始めたんだ…。三菱でいう、裏工作だな(笑)」

まさかの三菱とのリンク!

「俺は言ったよ、それはおかしいって。だから、しばらく会わず、家族の縁を切るとまで迫った。うちは一日中動いてる家族のLINEグループがあるんだけど、そこからも追い出した。決して極悪非道な子ではないけど、うちの家族には頼りにならない子供はいらないから」

企業理念に沿って正しいことをしているか?

とはいえ、厳しい語り口のビッグダディも、根本にあるのは子供に対する愛情だ。

「俺は博愛主義者だから、正直、女は誰でもいい。元嫁にも一度『私と子供、どっちが大事なの?』と聞かれたけど、そんなの子供に決まってんじゃねーかと。だって、マ◯コなんていっぱいあるじゃん」

ビッグダディがノッてきた。

「子育てで一番大事なのは、まず親が自分らしく生きることなんだと思うよ。自分らしく社会人、親をやって、あとは子供の資質に委ねるしかない。厳しい親に育てられてもだらしない子はいずれ堕落するだろうし。

俺は最近7回目の結婚をして、世間さまからは『非常識だ』とか『頭おかしい』って言われてるけど、彼女も自分も納得しているんだし、それでいいと思っている。立派な大人はいくらでもいるわけだし、俺くらい、いいかげんな人間がいても問題ないよ。

だから、会社も同じじゃないかな。周りがどう思うかとか、正直どうでもいいと思う。企業理念に沿って正しいことをしていれば、そんなものは自然についてくるだろ」

果たして、“非行少年”三菱自動車くんは家族に助けられた後、無事に更生することができるのだろうか?

『週刊プレイボーイ』22号では、“日本産業界のビッグダディ”三菱グループのややこしすぎるお家事情について解説しているので、ぜひご覧いただきたい。

(取材・文/羽柴重文 テク本 テク 撮影/山上徳幸)