またしても、薬物事件だ。元俳優の高知東生が覚せい剤取締法違反および大麻取締法違反(所持)の容疑で逮捕された。
芸能界に相次ぐ薬物事件に、多くの人が様々な意見を述べている。『週刊プレイボーイ』本誌で「天空のブランコ 田村淳の脳内両極論」を連載中のロンドンブーツ1号2号の田村淳氏も、そのひとりだ。
しかし淳氏が注目したのは、芸能人の薬物問題そのものではない。彼らの「家族」に関することだ。淳氏は次のように述べる。
「それにしても、清原和博の逮捕劇を見て、クスリをやり続けたら自分もヤバくなる、と思わなかったのかな。まあ、思わないような人間だからクスリに手を出すんだろうけど。それに薬物の専門家に言わせると、一度でも覚醒剤を使用すると、完全に脳の構造が変わっちゃうみたいだからね。
結局、クスリの気持ちよさが脳に刷り込まれ、右手を上げろ、走れ、などといった運動指令を出すようにクスリを使えと命令しちゃうみたいだし。そうなると、もう止められない。だから、覚醒剤って怖いんだ。
その高知容疑者の奥さんである女優の高島礼子さんが囲み取材を行なったけど、涙ながらの謝罪は見ていてつらいものがあったよね。ただ、高島さんの『離婚も視野に入れている』という見切り発言は早すぎるんじゃないかと思った。
これからもっと深く夫婦で話し合い、更生の可能性を見つけ出すべきなんじゃないの。いや、でも、クスリに浮気だもんなぁ……そりゃ妻からすれば愛想が尽きただろうし、夫を見捨てるのも仕方ないか。
そういえば、不倫騒動を巻き起こした乙武洋匡さんの奥さんも別居宣言。こちらのほうは、とことん旦那と向き合った末に、やっぱり耐えられないとなったのだろう。そういう意味では、乙武さんの奥さんはがんばったと思う。
でも、どうなんだろう。家族だからこそ、いくら罪を犯したとはいえ、見捨てるのは寂しすぎるのではないか。そういうときにこそ、一緒に地獄を見て、かばうのが家族のあるべき姿なんじゃないのかな」
時事問題について、あえて「アリ」「ナシ」の両極端な立場で思考実験をする同連載。今回のテーマは「家族が見捨てるのはアリか、ナシか」である。
ナシの意見については「すべては願望かもしれないが」と前置きしつつも、家族にすらも見捨てられることで、罪を犯した人がさらに絶望して再犯に走る可能性を指摘。
最終的に淳氏はアリ、ナシのどちらの意見に共感できたのか? 発売中の『週刊プレイボーイ』30号に全文を掲載しているので、ぜひご覧いただきたい。
(撮影/本田雄士)