神奈川県相模原市の障害者施設で起きた戦後最大級といわれる殺傷事件。この事件をめぐり、「未然に防ぐことはできたはず」という意見が噴出している。
というのも、容疑者は衆院議長宛てに犯行計画を細かく記した手紙を手渡そうとしたり、精神科病院に措置入院(知事の権限による強制入院)していたりと、事前に犯罪に至る“兆候”があり、それを警察が察知することはできたはずだ、と言われているのだ。
精神科病院を今年3月に退院していることに対し、「なんで退院させたんだ」という批判も出ている。しかし当然のことながら、「精神病患者=犯罪者予備軍」では決してない。あとから振り返れば、確かに犯罪の“兆候”だったかもしれないが、それを事前に判断することは、様々な問題をはらんでいる。
『週刊プレイボーイ』で対談コラム「帰ってきた!なんかヘンだよね」を連載中の“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏はこうした犯罪を防ぐ方法を議論。その難しさについて語っている。
例えば、ひろゆき氏はテロ対策を引き合いに出し、「7月下旬にフランスの教会でテロがあったんですけど、その犯人のうちひとりは警察の監視リストに入っていて、監視ブレスレットもつけられていたんですよ。それでもテロは防げなかった」と指摘する。
しかも、相模原殺傷事件の容疑者は事件現場となった施設で働いていた。「ということはセキュリティ上の情報も知ってただろうし、職員が手薄になる時間や侵入しやすい経路も知ってるはずだよね」と堀江氏。
ただでさえ、テロのような無差別犯罪を防ぐのは難しい。しかも内部の人間による犯行となれば、その難度はますます跳ね上がる。
「凶器に使われたとされる包丁やナイフも怪しまれない範囲で手に入れられるわけですし、準備にもさほど時間がかからない。仮にターゲットが総理大臣とかだったら警察側も防ぎようはありますけど、誰でもいいってタイプの犯罪者を事前に防ぐのは、自由主義の国では難しいんですよ」(ひろゆき氏)
いくらセキュリティを強化しても、事前に無差別犯罪を防ぐことは難しそうだ。もはや、あきらめるしかないのか?
そこで堀江氏は「そもそも論」として「キチンとした彼女がいれば、殺人をしようとか思わないんじゃないかな」と指摘。世の中にリア充を増やすことが最大の対策になると主張する。
そこから披露される意外な具体案とは? 対談コラムの全文は発売中の『週刊プレイボーイ』34・35合併号に掲載。是非ご覧いただきたい。
(イラスト/西アズナブル)