今、名古屋が空前の大ピンチだ。今年6月に主要8都市の住民を対象に行なった魅力度調査(※)の「魅力的な街」アンケートにおいて、名古屋市がぶっちぎりの最下位となったのだ。 ※札幌、東京23区、横浜、京都、名古屋、大阪、神戸、福岡。回答数は各都市418人
このアンケートを実施したのが「他都市と比べた名古屋の魅力」を知ろうとした名古屋市だったことも相当ザンネンな話だが、注目すべきは名古屋市民の回答ぶり。
「最も魅力的な都市は?」の問いに、名古屋以外の都市では「自分の住む街」と答えた人が最多だったのに、名古屋だけは15.8%しかおらず、京都(23.7%)、東京23区(23%)を下回っている。どうにも自虐的なのだ。この調査結果を名古屋在住のライター・大竹敏之氏はこう語る。
「自己主張をあまりしたがらない名古屋人の気質が反映されているのでは? 『名古屋は日本の縮図』と評されることがありますが、名古屋人の気質は典型的な日本人そのもので、自己主張が苦手なんです。だから、お国自慢も品がないと控えてしまう傾向がある。そのため、名古屋の魅力が全国に伝わらないでいるのでしょう」
自虐的というわけではないと?
「まあ、コンプレックスがあることは否定できませんけどね。80年代にタモリさんがテレビで『エビフライをエビフリャーと呼ぶ』とか『名古屋弁はみゃ~みゃ~と響きが汚い』と言いまくって、名古屋人自身が『東京や大阪に見下されている』と思い込んでしまったフシはある。
2005年の万博などで、名古屋のイメージが好転したと思っていただけに、いまだこれだけたくさんの名古屋市民がコンプレックスを持っていたとは意外。この根深さは深刻ですよ」
住民が地元を誇れない都市に魅力が出るわけがない。
「晴天率は全国トップクラスです。夏は蒸し暑いけど、気候もよい。家賃も比較的安く、道も広い。関東、関西に近く、車でどこにでも行ける。名古屋城、名古屋メシもある。名古屋人には地元の魅力にもっと気づいてほしいですね」
しかし名古屋はこの他にも、地元のスポーツチームが絶不調、若者の名古屋メシ離れなど、不人気の理由がいろいろとある。これを巻き返す方法はあるのか?
発売中の『週刊プレイボーイ』38号では、そんな名古屋を襲う空前の大ピンチの数々を紹介。その対策法を考えているので、ぜひ読んでいただき名古屋の印象を変える一助となってほしいものだ。
■『週刊プレイボーイ』38号「ガンバレ負けるな“日本の中心”! 名古屋を襲う空前の大ピンチ!!」より