「100m先工事中」など、通常の工事現場で求められる仕様の看板も別に設置。エヴァ風看板はプラスα的な存在だが、ライトが当たると光る高輝度の看板は夜でも目立つ。

普段はなんとなく見過ごしがちな工事現場の看板。しかし、岩手県花巻市では、ある「異変」が起きていた!

道路を快適に走っていると、突然、道端に『新世紀エヴァンゲリオン』風の極太明朝体で書かれた看板が立っているのだ。

「警告 入っちゃ駄目だ 入っちゃ駄目だ 入っちゃ駄目だ 第九九話 現場の中」

ナンダ、こりゃ? 看板を設置した花巻市内の建設業者、たかしん興業の高橋真也副社長を訪ねて話を聞いた。

「工事現場は危険なので、はっきりと認識してもらうために7、8年前から作り始めました。エヴァ風看板だけでも20種類はあります。以前はゴルゴ13の看板や、お笑い芸人のネタをもじった看板も作ってみたのですが、『著作権法上、マズイんじゃ?』『もうブームが終わった』などの理由で断念したものも。

エヴァ風看板は文字だけで作れるから息が長く、県外からもエヴァの熱狂的なファンが写真を撮りに来るほどの人気です。製作コストは通常の看板の2倍弱の1万2千~3千円かかってしまいますが、今後も面白いものを作っていくつもりです!」

デザインは現場の担当者と相談しながら高橋さんが作成。信頼のおける専門業者に看板を製作してもらい、工事発注者の理解と協力のもとで設置を行なう

(取材・文・撮影/畠山理仁 写真提供/たかしん興業)