22年前の当時、ミス歴を誇っていたのはミス慶應とかミス東大ぐらいだった

慶應義塾大学の「ミス慶應コンテスト2016」が、運営団体である広告学研究会のメンバーによる不祥事で開催中止に。当初は未成年飲酒が原因と発表されていたが、複数の媒体は団体内で集団強姦事件が起きていたことを伝えている。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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22年前、私が局アナ試験を受けた頃には、有名大学のミス以外は敬遠されがちでした。採用する側に「アナウンサーは会社の箱入り娘かつ看板娘(矛盾してるよ!)なのだから、手垢(あか)のついていない女のコがいい」という考えが強かったのです。

当時、ミス歴を誇っていたのはミス慶應とかミス東大ぐらいで、それ以外のミス歴は必死に隠すものでした。でも今は、学生時代からタレント活動をしている人材がむしろ重宝される時代。テレビ局もやっと「自前のアイドルが欲しいんだよね」と本音を出すようになったのですね。ならば、学生ももう本音で勝負したほうがいいのでは?

「人気者になりたい」という自己顕示欲を隠そうとすると、相手に「選ばれる」ことだけを求めてしまいます。婚活もそうですね。王子に「選ばれる」自分であろうと相手に合わせまくって、結婚してみたらDV男だったなんてことも。

女子アナやタレントを目指すなら、「この会社でこの仕事をする!」と「自分が選ぶ」つもりで、自己顕示欲を肯定して臨んでください。それが、オラオラ目線で女性を利用しようとする輩(やから)が多いご時世を生き抜く、女子の護身術です。

●小島慶子(Kojima Keiko)タレント、エッセスト。自己顕示欲は強いが、自意識過剰で激しく屈折しているためミスコンに出る素直さはなかった。ミスコンバージンながら女子アナ試験に合格するも、無意味な反抗で社内ウケは散々であった