全長2.5mm~6.5mm。ヒアリを見分けるポイントは、大小サイズ違いの個体が集団で行動していること。普段はゆっくりとした動作だが、巣を荒らされると、動きが速くなり、攻撃性もアップ! 全長2.5mm~6.5mm。ヒアリを見分けるポイントは、大小サイズ違いの個体が集団で行動していること。普段はゆっくりとした動作だが、巣を荒らされると、動きが速くなり、攻撃性もアップ!

6月13日に環境省が「ヒアリの日本上陸」を大発表。それ以降、この凶悪すぎる外来種のアリについて連日報道される事態に…!

■日用品でも殺人アリに対処できる!

殺人アリと呼ばれるほどの凶悪スペックとは? 台湾でヒアリに刺された経験がある「ふじのくに地球環境史ミュージアム」で昆虫分類学・生物地理学を専攻する岸本年郎准教授に聞いてみた。

岸本 ヒアリ被害の多いアメリカで、刺されて発作を起こす人は1%~5%です。それらの多くは病院が近くにない田舎での被害で、治療を受けられず死亡するケースがほとんど。現在“殺人アリ”と報道されることが多いですが、医療機関が近くにあれば、ほぼ助かります。

―意外と安心じゃん。で、どのような症状に?

岸本 私は指を刺されました。まず指が白く変色して腫れ、その後に腕から全身が腫れていきました。約45分後には発汗と激しい動悸も起き、病院で治療を受けました。

―十分ヤバイじゃん! しかも、これからのキャンプシーズンでは、ヒアリをはじめとする害虫の危険度が急上昇! では、フランス外人部隊で衛生兵として勤務していた野田力(りき)氏に対処術を聞いてみましょう。野田氏はアフリカのジャングルからアフガニスタンの砂漠まで経験済みですが、戦場でのアリ対策は?

野田 アリ、サソリやムカデなどの多いジャングルで寝る場合は、一般のキャンプのように地面にシートを敷いたり、テントを張って寝ることはありません。ハンモックを使用します。

―ハンモックって網状だから虫に刺され放題じゃ…。

野田 外人部隊の使用するハンモックはナイロンシート製で、上部は蚊帳になっています。これで眠れば、ムカデ、サソリ、毒ヘビの行き交う地面から離れられますし、飛行する害虫からも身を守れます。

―でも、アリって小さいから隙間から侵入されることもあるのでは?

野田 まず、ハンモックをつるす木にアリがいないかを確認します。しかし、それだけでは不十分で、ハンモックと木を結ぶロープにシェービングクリームを盛っていました。これをやっておくと、アリが泡を越えることはありませんでした。

◆「兵士が野戦で最も恐れる虫は? 日本で広まったら最も厄介な昆虫は?」『週刊プレイボーイ』29号(7月3日発売)「元フランス外人部隊衛生兵、元傭兵が伝授! 殺人ヒアリと危険な昆虫への対処術」より

(取材・文/直井裕太 取材協力/小峯隆生 写真/環境省)