一見、西洋美術の名作にも見える立派な作品の数々。実はこれ、独立行政法人・中小企業基盤整備機構(中小機構)が日々の過酷な労働に耐える社員たちの姿を表現した“社畜アート”なのだ。その名もズバリ「社畜ミュージアム」。
ドラクロワの名画『民衆を導く自由の女神』から着想し『寝てない自慢大会』では、「僕は3時間!」「オレは2時間だよ!」「私なんてたった1時間!」と不毛な自慢をし合う愚かな社畜と、その足元でバタバタと倒れる元社畜の様子が描かれている。
ほかにも、老害上司のしつこい進捗(しんちょく)確認や、夜も鳴りやまぬクライアントからの着信など、ブラック企業ならではの“あるある”が満載。
企画した中小機構によれば「元は中小企業が抱える人手不足や過剰労働問題の理解を進めるために作ったもの」とのこと。これらがYouTubeで配信されるや、たちまち話題になったというから、さぞかし共感する声が多いのだろう。「働き方改革」が実現する日はまだ遠そうだ。
(写真/中小機構)