昨年、“インスタ映え”という言葉が流行語となり、自身のオシャレな生活をアピールするキラキラ女子の存在がフィーチャーされた。
一方、その陰に隠れて、“裏垢女子”なる存在が急増中だという。そんな裏垢女子の知られざる生態に迫る!!
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“裏垢”とは、「裏アカウント」の隠語で、メインで使っているアカウント(本垢)とは別に開設した、エロ系投稿のためのSNSアカウントのこと。このアカウントから自撮りのエロ画像やハメ撮りを投稿する女性のことを“裏垢女子”と呼ぶのだ。SNS事情に詳しいITジャーナリストの高橋暁子氏は若い世代の裏垢事情についてこう説明する。
「私がある大学で講演会をしたときに聞いたところ、講演に参加していた約9割の女性がふたつ以上のアカウントを登録しており、平均すると、彼女たちは4つものアカウントを持っていることがわかりました。
今の若い女性は、高校や大学の友人、趣味、愚痴専用など、アカウントによって“顔”を使い分けるのは当たり前。その複数アカウントのひとつに、裏垢を持っている女性もいるということです」
だがなぜ、自身の裸体を世界中に発信するようなアカウントを作る必要があるのだろうか。高橋氏は続ける。
「承認欲求ですね。フォロワーが大していないアカウントで日常的なツイートをしたところで、“いいね”がつくことはほとんどない。ですが、卑猥(ひわい)な自撮りを投稿すれば、男性からの“いいね”は数百にもなる。裏垢女子にはそれが快感なのでしょう」
どうやらインスタ映えが世の中を席巻するなか、「私も注目されたい」と思うのが裏垢女子の心理のようだ。
試しに事務職をしているという20代前半の裏垢女子Oさんにツイッターからコンタクトを取り、裏垢活動を始めたきっかけを聞くと、
「今年の年始くらいにツイッターで裏垢女子のエロ画像が回ってきて興味を持ちました。承認欲求もありますが、見られることに興奮するんです」
こうして、裏垢女子が投稿する画像や動画を見て、「どうせ身バレしないだろうし私もやってみよう」という裏垢女子増殖のスパイラルが生まれているというのだ。
(取材・文/武松佑季)