理不尽ないじめに恐怖したという結衣ちゃん

神保町☆女子大生Cafe」第92回。現役女子大生たちが、旬で話題の流行りネタについて言いたい放題のから騒ぎしちゃいます!

連日のように取り上げられている日本大学アメフト部の悪質タックル問題。事の発端は5月6日、日大と関西学院大学の定期戦で、日大の選手が関学大の選手に悪質なタックルをして相手選手を負傷させたというもの。タックルした選手は後日、会見を開き、監督・コーチの指示によるものだと証言しましたが、日大側はこれを否定。社会的にも大きな反響を呼び、泥沼化したまま事件は長期化しています。

そこで、今回のテーマは「私も経験した、部活動での理不尽なプレッシャー」。今回、自らの経験を寄せてくれたJDのみならず、読者の中にも先輩やコーチからスポーツの能力とは関係のない“パワハラ”を受けた経験のある人は少なくないのでは?

「私は高校生の時、バドミントン部でしたが、ヤンキーっぽい先輩が真面目に部活しているコを理不尽にいじめているのが怖くて1年の夏休み前に退部してしまいました。バドミントンは中学生から続けていて、とても好きなスポーツだったのでやめることになってしまいすごく悲しかったです。

今回の事件も理不尽なことが多いと知り、大変ショックでした。なぜ相手選手に怪我をさせなければならなかったのか全く理解できないです。本当に監督またはコーチの指示であるのであれば、一刻も早く非を認めて謝罪したほうがいいと思います」(結衣ちゃん・明治大学3年・21歳)

「中学生の時、ソフトテニス部だったのですが、クラスの用事や私用で少しでも部活に遅れると、参加する前にグラウントを5周走らされてました。真夏でもです。それが辛くて部活をやめるコがたくさんいました。当時はこれが当たり前だと思い耐えていましたが、今思うとパワハラに近いと思います」(菜々子ちゃん・学習院女子大学3年・22歳)

「私も中学生の時、バドミントン部でしたが、ダブルス大会の時、顧問の先生に、手にケガをしているほうの選手を集中的に攻撃しろと言われたことがあります。勝ちたい気持ちがあってその通りにしましたが、そのあとすごく罪悪感がありました。今回の件で加害者になってしまった日大の選手も罪悪感でいっぱいなんじゃないかな。監督や大学の都合で振り回されてしまい、選手たちがとても可哀相に思います」(梨花ちゃん・専修大学3年・22歳)

「日大側の主張は、典型的な大人のエゴだと思いました。自分の都合が悪いと誰かのせいにして逃げる、といったような大人にだけはなりたくないと感じました」(日菜子ちゃん・中央大学2年・20歳)

「体育会のみならず、上の立場の人からの発言には理不尽なプレッシャーを与えるものが少なからずあると思います。私も中学生の時、陸上部に所属していましたが、先輩の言うことは絶対でした。ちょっと怖い先輩に部活をサボって一緒に遊ぼうって言われることもあり、そういう時は渋々断ってました。そのようなイヤな経験もあるので、私は目先の目的に捕らわれすぎず、自らの考えをしっかりもって正誤を判断できるようにありたいです」(愛莉ちゃん・慶應義塾大学1年・19歳)

なんで指導する側が守ってくれないの?

「今回の問題で、なんで指導する側のほうが生徒を守ってくれないのかなって感じました。私がいた高校には学業とスポーツそれぞれに特化したコースがあり、私は学業コースに入りバスケット部に所属していました。部活内で違うコースの先輩にあまり参加できないことを理不尽に責められたことがあり、その時、先生は現状を知っていても何も言ってくれなくて悲しかったことを今でも覚えています」(美琴ちゃん・跡見学園女子大学2年・20歳)

「教授側の記者会見のニュースをTVで観ていて、自分らの立場を守るのに必死だなぁと思いました。私も高校時代に所属していたバレー部の試合で、試合直前に顧問の先生からきつい言葉でプレッシャーをかけられることはよくありました。気を引き締めてプレーするのに良いとは思うけれど、限度があると思います。今回の件は度が過ぎているし、見ていて心苦しいです」(柚月ちゃん・法政大学1年・19歳)

「もし私が加害者とされるアメフト部員だったら、アメフトをするのが大嫌いになると思う。監督の権限を使って相手を傷つけろと言われるのは悲しいしショックです」(愛菜ちゃん・フェリス女学院大学2年・19歳)

「中学生の時、習い事のレッスンが忙しくてテニス部の練習になかなか参加できないことがありました。それで顧問の先生にすごく嫌われてしまい、部員全員の前で謝罪させられたことがあります。それ以来、ずっとその先生が大嫌いでした。今回の日大の件もひどいニュースだなと思いましたが、生徒の立場になって考えていなくて、本当に可哀相」(望ちゃん・成城大学3年・21歳)

「日大側は自分たちのことしか考えていないと思いました。選手も含め、日大の生徒たちも可哀相。私も運動部でしたが、このような監督がいてもチームは強くならないです。プレーするのは生徒なので監督の意見が全てではないと思います。選手たちに濡れ衣を着させるのは酷いことだと思います」(杏果ちゃん・青山学院大学3年・22歳)

日本特有の陰湿さや絶対とされる上下関係もありますが、どこの国や競技でも立場ある上の人間の指示には従わざるを得ないという考えがいまだに根深く残っているはず。しかし、理不尽な対応やプレッシャーに我慢することが美徳となってしまったら、それこそ今回のような不幸は繰り返されるでしょう。

特にまだ若い選手たちにとって、本当の指導とはなんなのか…。その競技を愛せなくなって離れてしまう人がひとりでもなくせるよう、スポーツに携わる皆が真剣に考える機会なのでは?

(取材協力/株式会社KIRINZ)