上り坂は当然ながら立ちこぎ。12Vのバッテリーを荷台に積み、ステレオのスピーカーは計6つ。電飾は省エネのためLED

全長3m、全高2m、総重量75kg。もはやベース車両であるママチャリの面影はどこにもない。

一見して「スゴい!」という言葉しか出てこないデコチャリ(デコレーションチャリンコ)「丈丸(じょうまる)」のオーナーは、なんと驚きの18歳! 兵庫県川西市在住の関西大学1年生、水並丈(みずなみ・じょう)さんだった。

なぜこんなチャリンコに!?

「僕はデコトラに憧れて、中2から高3までの5年間、青春のすべてをデコチャリにささげてきました。運転免許を取るまでは、チャリをとことんデコトラに近づけようと頑張った結果がこれです!」

前に大きく張り出したボディには、全部で80以上もの電飾。運転席にはカーステレオだけでなく、後ろを見渡せるバックモニターまでついている。クラクションはデコトラと同じ音を出せるエアホーンに改造し、変速用のシフトレバーや水抜きホースも再現。

ママチャリをここまで変貌させるにはどんな苦労があったのか?

『週刊プレイボーイ』25号(6月4日発売)の特集記事「デコチャリに青春のすべてをささげたスーパー大学生の親子愛」で、とことん語ってもらったのでお読みいただきたい!

車体は自作、絵も手描き。電気系統の配線も独学。故障した本物のデコトラの電飾も修理できるほどになったという

夜になると電飾で「真人間卒業」「恋愛犠牲者」の文字が浮かび上がる。電光掲示板には実家の焼き肉屋の広告が流れていた

(取材・文/畠山理仁 撮影/木野龍逸)