「正直臭いです。トイレのような臭さ......」
8月11日、東京・お台場海浜公園で行なわれたオープンウォータースイミングの五輪テスト大会に出場した選手が漏らした言葉だ。
さらに、17日のパラトライアスロンのテスト大会では、前日の水質検査で大腸菌の数値が国際トライアスロン連合が定める基準値の上限の2倍を超えたため、スイムが中止。
騒動の最中、本誌記者は現地を訪れた。通常は遊泳禁止だが、水質改善をアピールする港区主催のイベントが開催中で、一部が開放されていた。
時折、風に乗ったトイレ臭が鼻をくすぐる。目を見張ったのは、オレンジ色のブイで区切られた遊泳エリアのすぐ外側に堆積した、謎の黄色い泡だ。同イベントのスタッフに聞くと、「プランクトンの死骸が溜まったもので、無害」というが、不気味極まりない。
東京の下水処理問題に取り組む港区議会議員は、「雨量が一定量を超えると未浄化の汚水が海に放流される」と明かす。この海で世界各国の選手をオモテナシしていいのか? 8月26日(月)発売の『週刊プレイボーイ36号』活版特集「東京湾『うんち水』本誌記者が漬かって検証!」では、東京都の下水処理の実態を調査、さらに東京五輪までに水質改善は可能か、専門家に意見を聞いている。