"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。
今回のテーマは国連気候行動サミットで注目された16歳の環境活動家、グレタ・トゥンベリさん。前編では、堀江氏が「飛行機は二酸化炭素排出量が多い」からとヨットで大西洋を横断したグレタさんの方向性に異を唱え、「堂々と飛行機に乗って、技術革新で地球温暖化ガスを減らす方向に動いたほうがいい」と語った。
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ひろ 実際、世界は変わりつつありますよね。ヨーロッパでは2035年からガソリン車の販売は違法になりますし、フランスはプラスチックゴミを減らすためにスーパーのレジ袋使用が禁止になってます。
ホリ 日本も来年あたりからレジ袋が有料化になるよ。
ひろ それにヨーロッパだと飛行機で移動するのがカッコ悪いから鉄道で移動するという文化が若者の間にはあったりします。「世界の7人にひとりは、飛行機よりも二酸化炭素排出量の少ない交通手段の旅行により多くのお金を支払う」というニュースもありました。
ホリ へー。でも俺は、そうした環境活動をやるよりも技術革新で快適な環境を維持したほうが頭がいいと思う。
ひろ ただ、技術革新ってお金が儲かるといった経済合理性がないとなかなか起きないですよね。
ホリ ん? だから、そこは炭素税とかプラごみ税的なものを政府の枠組みとして用意すればいいって話でしょ。
ひろ そういう意味で、政府を動かすには、ああいう感情的行動が有効なのかなと。
ホリ ひろゆきは絶対にそう言うと思った(笑)。
ひろ え(笑)。
ホリ ちなみに彼女は、また大西洋をヨットで横断してスペインに行くみたいで、出航の様子が取り上げられてまた話題になっているよね。
ひろ パフォーマンスで注目を集めて、主張を安価に届けるってのは優秀ですよね。ちなみに、アメリカで銃規制デモが行なわれたんですけど、銃乱射事件を生き延びたエマ・ゴンザレスさんはスピーチのときに6分20秒の沈黙をしたんですよ。
それが17人の命が奪われた時間だってことでニュースになっていました。こんな感じで、最近の若いコはネットでの情報の伝わり方をよく知ってますよね。
ホリ 話題になるSNSの使い方をしているというのは、本当にそう思う。香港のデモだって動画が拡散されているからね。
ひろ あれはSNSで動画が流れるのを見越した上でやっているんでしょうね。
ホリ でも、16歳の女のコが発言してることを「立派だ」とかもてはやしすぎるのは、あまりに危険。単に極端な発言をしているだけのことであって、何ももてはやす必要はないと思う。
ひろ 子供たちが騒いでいると、なんとかしなきゃって思う大人がいるってことでないかと。
ホリ それもなんだかなぁ......って感じ。今どきの10代なんてSNSのおかげで言いたい放題だし、刑事罰も甘いから無敵だよ。そんな状態なのに「子供だから」と特別扱いするのもどうかと思うよ。少なくとも、ああいう感情的行動は好きではない。それって俺だけじゃないと思うんだけど......。
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。新刊に『夢を叶える「打ち出の小槌」』(青志社)
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)