昨年のカンヌ国際映画祭で韓国映画史上初めてのパルムドールを受賞した『パラサイト 半地下の家族』が日本でも公開され、大きな話題を呼んでいる。
格差と貧困という、わが国にとっても人ごとではない社会問題を主題に据えながら、抱腹絶倒のコメディと身の毛もよだつスリラーをミックスした娯楽大作で、米アカデミー賞にも6部門でノミネートされている(発表は日本時間2月10日)。
本作の魅力のひとつは、その卓越した舞台設定だ。主人公の一家が暮らす「半地下」という韓国特有の住居形態には、映画を見た誰もが興味を惹(ひ)かれるだろう。家賃が格安で、所得の低い人々が選ぶという半地下物件、その実態は? 現地で住人たちに話を聞いた。
「電気も水道も通ってるし、問題ありません。快適ですよ」(半地下暮らし約1年の男性)
「台風の季節は入り口から雨水が入ってくるのが厄介」(半地下で美容室を営む女性)
住めば都か、それとも?
■文筆家・前川仁之が現地を徹底取材。映画のロケ地も訪れた日本一早い「聖地巡礼」ルポは、『週刊プレイボーイ7号』(2月3日発売)特集記事『韓国「半地下アパート」の生活実態!』にて。