ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!
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「THE SECOND」で準優勝して、4人だったファンが一気に増えているマシンガンズ滝沢です。先日、動画配信をしていたら、新しいファンの方から「マシンガンズのグッズが欲しい」と言われました。
どんなグッズがいいのか聞いたら、今はアクスタ(アクリスルタンド)が人気みたいですね。もともとアニメのアクスタが多かったみたいですが、今はアイドルや芸人のアクスタもたくさん出ているんだとか。
そのアクスタを家に飾るだけじゃなくて、一緒に旅行へ連れて行ったりするみたいですね。面白そうなのでわれわれも出してみようかなと思うのですが、気になる情報もキャッチしました。
いらなくなったアクスタの処分問題です。ファンでいる間はいいのですが、ファンを辞めてしまったときに、どうやって捨てたら良いのか? 結構な量になってしまい、悩んでいる人がいるみたいです。ちょっと調べたのですが、処分する場合は地域によって燃えるゴミ、燃えないゴミで分かれているみたいですね。
アクリルといえば、コロナの規制が解除されたことで、最近は飲食店や会社にあった飛沫防止用のアクリル板が大量にゴミとして出されているんです。これも、現状では焼却するか、燃えないゴミとして埋め立てるしかないんです。
というのも、ペットボトルやプラスチックと違って、アクリルに関してはまだ再利用の仕組みができていないんですね。
どうしてリサイクルの仕組みができていないかというと、ビジネスにならないから。アクリルはペットボトルなどと違って、毎日安定した量が出るわけではありません。
大概の素材はちゃんと量が集まればリサイクルできるのですが、集まらなければ安定的にリサイクルをすることができないわけです。
たとえば豆乳のパック。「テトラパック」と言うのですが、あれって牛乳パックと一緒に資源として出しちゃダメなんです。似たようなものに思うかもしれないですが、パックの内側の常温保存を可能にする銀紙の部分をうまく再生するのが難しいんですね。以前はそれを集めてリサイクルする会社がいくつかあったんですが、ビジネスにならないということで、あまりやってないらしいです。
その一方で、少し前に「握手券付きのCD」が問題になりました。握手券を取り出したら、CDそのものは不要になってしまう。しかも中古ショップでも買い取ってもらえないことから、不法投棄されることもありました。それをゴミとして出す場合、東京23区だったら可燃、場所によっては不燃だったりしますが、今はリサイクルの仕組みができています。
神奈川のとある業者は、CDをケースごと引き取って、紙とCD、プラスチックケースに分別して、それぞれをリサイクルに回しています。プラスチックのケースはボールペンの材料になったりするらしいです。
ブックオフでも昨年から不要なCDやDVDの回収を始めたので、相談するといいかもしれませんね。燃やしちゃうと一瞬ですが、ちゃんと分別をすれば別のものに生まれ変わるんです。
洋服はかなりリサイクルの取り組みが進んでいます。以前は燃やすしかなかったものが、今は糸に再生して再び洋服が作れるようになっているんです。それもかつては灰色の糸しか作れなかったのが、技術が進歩してさまざまな色の糸が作れるようになりました。
マシンガンズでグッズを出す場合は、再利用品で作るとか、アクリルスタンドや洋服も再生できる仕組みまでちゃんと作りたいですね。万が一ファンじゃなくなったら、僕らのところへグッズを送り返してください、みたいな。まあ、ずっと応援してもらえるのが一番ですけど......。
滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動するかたわら、ゴミ清掃員としての仕事もこなす。
著作はゴミ清掃員の体験を書いたエッセイ『このゴミは収集できません』ほか多数
公式Twitter【@takizawa0914】
※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。