ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!

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ここ数年、日本で大雨による災害がいくつも発生しています。今年7月には秋田県で記録的な大雨があり、川の氾濫によって住宅が浸水したり土砂災害が起きたりと、大きな被害が出ています。

このような被害に関連して「災害ゴミ」という言葉を耳にされた思いますが、今回はこの「災害ゴミ」についてお話したいと思います。

「災害ゴミ」とは、災害によって壊れたり使えなくなってしまったもの全般を指し、家具・家電・衣類・食器などが主になるようです。可燃、不燃、大きさなどの区別はなく、災害によって処分しなければいけなくなったものはすべて該当します。

災害が起きると、公園などの広い場所が緊急的に災害ゴミの収集場所として指定されます。通常時であれば粗大ゴミとして出す大型の家具や、家電リサイクル法に準じて処分をしないといけないテレビなども、「災害ゴミ」であれば特別措置として出して問題ありません。

2019年、多摩川の水害で出た災害ゴミ。生臭いニオイがしていました 2019年、多摩川の水害で出た災害ゴミ。生臭いニオイがしていました

それらを我々がトラックに積み込み、中間処理施設で分別するのです。

2019年に台風によって多摩川が氾濫したとき、僕はゴミ清掃員として災害ゴミの回収に行きました。集められたゴミをパッと見たときに「思ったよりきれいな家具だな、泥がついてるけどまだ使えるかも?」と思ったのですが、しばらく作業をしていていつものゴミにはない違和感がありました。

生臭かったんです。生ゴミのニオイとは違う、カビのようなニオイが一帯に漂っていました。川の水に一回でも浸かってしまうと、木製の家具なんかは生臭さくなり、ニオイがとれないそうです。そうなれば、いくら綺麗に見えてまだ使えそうだとしても、ゴミとして出すしかなくなります。

■災害時に処分すべきもの

また、災害で水に浸かってしまうと、衛生上の問題が出てきます。災害ゴミの中で、最優先で処理されるのが畳です。濡れた畳は虫がわきやすく、衛生的に問題があるからです。

ゴミ清掃工場は通常時でもフル稼働なので余分なゴミの受け入れなどは行っていませんが、災害時は特別態勢で、畳などの衛生的に問題があるものは受け入れて、焼却処分しています。

川の水や雨水に浸かった災害ゴミは焼却処分できますが、海水に浸かってしまったものは焼却炉で燃やすことができないそうです。

塩分を含んだものをそのまま燃やすと、焼却炉を痛めてしまうからというのが理由です。なので、1年ほど外で雨ざらしにして海水を抜いてから焼却します。海岸に流れ着く「漂着ゴミ」などもそうやって処理されています。

我々ゴミ清掃員は、街の安定と衛生を保つ役割も担っているのです。


滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動するかたわら、ゴミ清掃員としての仕事もこなす。
著作はゴミ清掃員の体験を書いたエッセイ『このゴミは収集できません』ほか多数
公式Twitter【@takizawa0914】

※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。

マシンガンズ・滝沢秀一の『金持ちのゴミはなぜ少ないのか?』は毎週木曜日更新中!