ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!
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2019年の12月初旬に、中国の武漢でコロナウイルス1例目の感染者が報告されました。あと数か月で、それから約4年が経とうとしています。
日本では2020年1月に初のコロナウイルス感染者が出て以降、マスクや消毒用アルコールが品薄となるなど、世界規模でパニック状態が続きました。
いわゆる「コロナ禍」の期間中に、マスクや消毒用アルコールを買い置きしたという方もたくさんいらっしゃると思います。
その消毒用アルコールですが、使用期限が設けられていることを皆さんご存じでしょうか? なんとなく永久に使えるような気がしていましたが、多くのものは3年の使用期限が設けられています。
コロナ禍初期に買い置きしたとすると、ちょうど今頃に使用期限が切れてしまうものがあると思います。みなさん一度、備蓄しているアルコールの使用期限をチェックしてみてください。
使用期限を過ぎたものは適正に処分し、新しいものに買い替えたほうがいいでしょう。ですので今回は「消毒用アルコールの正しい捨て方」についてお話できたらと思います。
■下水に流すと発火する!?
中身が入ったものを容器ごとそのまま捨てるのはNGです。そもそも液体物をゴミに出すのはダメなんですが、特に消毒用アルコールは濃度が60%以上のものがほとんどなので、揮発性があって発火の危険がとても高く取り扱いには注意が必要です。除光液も同様の理由から、そのまま捨てるととても危険です。
「中身を流しやトイレに流しちゃえば?」と思う方もいるかもしれませんが、下水道で発火する危険があるため絶対にやめてください。普通のお酒や醤油なんかも水質汚染の原因になりますので、下水に流すのはNGです。
ではどうすればいいかというと、新聞紙やいらなくなった布などに中身をしみ込ませ、それを火気の無い場所でしっかり乾燥させてアルコールを揮発させてください。乾いたら可燃ゴミに出す、というやり方になります。中身が空になった容器は地域ごとのルールに従って処分してもらえば問題ありません。
乾ききらないうちに捨ててしまうと、ゴミ収集車内でアルコールが気化して発火する恐れがありますので、完全に乾いてから捨てるようにお願いします。
今年、バーベキューの火力を強めるため消毒用アルコールを噴射し、死者・ケガ人が出てしまった事故がありました。アルコール濃度が高い消毒用のものは、使い方や捨て方を間違えると、とても危険だということがよくわかります。
また、ジェル状の消毒液は少量であれば、大量の水で希釈してから下水などに廃棄してもいいようです。ただ、備蓄用などで大量に処分したい場合は、廃棄物処理業者に処理を依頼してください。
まだコロナウイルスがなくなったわけではありませんので、これからもきちんと消毒をするためにも古くなった消毒液は適切に処分して、しっかりと効果のあるものを使用するようにしましょう。
滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動するかたわら、ゴミ清掃員としての仕事もこなす。
著作はゴミ清掃員の体験を書いたエッセイ『このゴミは収集できません』ほか多数
公式X(旧Twitter)【@takizawa0914】
※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。