ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!

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ゴミや資源を出すときに分別に迷うことがあるという人、多いと思います。僕のTwitterにも、そんな相談がよく来ます。

なので今週は、迷いがちな「あるある」分別についてお話をしてみます。

段ボールを資源に出すときに、大きなホチキスみたいな金具がついていることがありますよね? リンゴとか果物が入っている段ボールの底に付いてるやつです。あれは無理に取らなくても、そのまま出してしまって問題ありません。

資源として集めた段ボールはぐちゃぐちゃにされた後、「分離機」というもので異物を取る工程を通り、金属などは取り除かれます。似たようなもので言えば、書類を留めているホチキスなんかもわざわざ取らずに、そのまま古紙に出して大丈夫なんです。

ただ、古紙と一緒にビニールなどの「プラのもの」を出すのは避けてほしいそうです。最近の雑誌にはDVDやサンプル化粧品なんかが付録になっているものがありますよね? ああいったものは紙と分離できないそうなので、取り外してもらえると助かります。

あとはDMが封入されているビニールの袋。ああいうものが混ざってしまうとかなり厄介だそうで、ビニールなどのプラ製品は、分離しようとしても張り付いてしまいうまく取り除けないそうです。

資源ではなく、ゴミを出す場合には「9割ルール」というものがあります。この連載でも何回か言っていますが、例えば洋服でチャックの部分だけは金属というもの、そういうのは「9割以上が布」ですから、可燃ゴミでいいということです。

ただ、このルールは資源には適応されませんので、少しのビニールでも取り除いてもらえると助かります。

ホッチキスの替え針にも、「古紙の再生に支障がない」との表記がホッチキスの替え針にも、「古紙の再生に支障がない」との表記が

分別とはちょっと違う話になりますが、ビールやコーヒーなど缶飲料についているプルタブ。あれをわざわざ取り外して缶と一緒に捨てる方がいます。取り外されたプルタブはリサイクル工場の機械に詰まってしまうため、扱いが大変だそうです。「取りはずしたプルタブは缶と一緒に捨てないで!」と工場の方が言っていました。

■古紙に出せない紙製品

PP加工といって、紙の表面を「ポリプロピレン」でコーティングしている紙があります。雑誌の表紙なんかに施されている加工ですが、つまり紙の表面にプラスチックを張り付けて光沢や強度を出しているわけです。この加工がされた紙は裁断した後に水にいれると、PPの部分だけが浮いてくるので、簡単に取り除けるらしいんです。

ただ、豆乳パックの裏側などが銀色の紙で加工されていたりするものがありますが、ああいうのは水に入れても他の紙と一緒に沈んでしまうので取り除くのが難しいそうです。なので、豆乳パックはリサイクル不可となっています。

そういえば先日、段ボール工場の見学に行ってきましたが、すごい技術ですね。ネット宅配などが増えたことで、製造量は年々増加しているそうです。

「段ボールは多少汚れていてもリサイクルできる」という話もありましたが、例えば、絵の具などでペイントされた段ボールは、リサイクルが難しいそうです。綺麗な段ボールに生まれ変わるためには、やはり汚れてしまったものは避けたほうがいいという話でした。

ちょっとした手間でリサイクルがもっとうまくいくようになれば、僕たちの生活にもいい影響が出ると思います。お手数ではありますが、ぜひみなさん協力をよろしくお願いします!

ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。

マシンガンズ・滝沢秀一の『金持ちのゴミはなぜ少ないのか?』は毎週木曜日更新中!