滝沢秀一たきざわ・しゅういち
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動するかたわら、ゴミ清掃員としての仕事もこなす。著作はゴミ清掃員の体験を書いたエッセイ『このゴミは収集できません』ほか多数
公式X【@takizawa0914】
ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!
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ようやく過ごしやすい日が続くようになってきましたね。気温で季節を感じるのはもちろんですが、僕たち清掃員はゴミで季節を感じることもよくあります。
例えば、季節限定の缶ビール「秋味」とかが出されていると「ああ、夏が終わったんだな」と思います。この先冬になると「冬物語」に変わってきたな、とか。最近ではハロウィンのパッケージのお菓子がよく出ているので、イベントが近づいていることも敏感に感じることができます。
秋になると出てくる特有のゴミと言えば、「イガ栗」があります。意外かもしれませんが、世田谷区あたりでよく出ているイメージです。「イガ栗」は、ルール上は燃えるゴミです。
イガ栗が入っていると気づかずゴミ袋を回収すると、手に刺さってメッチャ痛いんですよ。入っているとわかるようにしていただいたりとか、袋にパンパンに詰めないようにするとか、ちょっとだけ工夫していただけると我々としては助かります。
あと、この時期はネズミが繁殖する季節でもあります。気が立ってるいのか、こっちに向かってくるネズミが結構います。空き缶を回収しているとハチが執拗に追いかけてきたりもしますので、空き缶は中を水で洗ってから出していただけると助かります。
ゴミ袋を閉じないでそのままポンと置いていく人がいると、風や雨で中のゴミが流されてしまうことも。袋ごと飛ばされるならまだ回収しようもあるんですが、バラバラになったゴミを集めるのは一苦労です。
また、雨が降ると段ボールは水を吸ってめちゃくちゃ重くなり、回収するのがものすごく大変です。ですので雨や風が強いときは無理してゴミを出さないでいただけると助かります。
秋になると、お米が捨てられることが多くなります。新米が出る季節なので、古いお米を捨ててしまうんでしょう。別に虫が湧いてるわけでも黄色く変色しているわけでもないので、とてももったいなく感じてしまいます。
お米は寄付できるところもありますので、近所に寄付できるところがあるか、捨てる前に調べていただくといいと思いますね。
その他に、新品のフルーツなんかもよく捨てられています。秋に限らず言うとお中元、お歳暮シーズンも、未開封のものが捨てられていることがあって、清掃員を始めたばかりの頃は結構衝撃でした。
落ち葉が捨てられているのも秋ならでは。ただ、落ち葉に紛れて土をそのまま捨てる方もいますが、土はゴミとしてみなされないんです。自然のものだということで、我々では回収できません。
北海道では「落ち葉の日」があって、落ち葉をまとめて回収しているそうです。集めた落ち葉はたい肥に生まれ変わるそうですが、そうやって同じ種類のものを一気に集めれば、大概のものはリサイクルできるんです。
何でもそのまま捨てるのではなく、捨て方を工夫したりなるべく捨てずに済むやり方を考えられるといいですよね。
※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動するかたわら、ゴミ清掃員としての仕事もこなす。著作はゴミ清掃員の体験を書いたエッセイ『このゴミは収集できません』ほか多数
公式X【@takizawa0914】