ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!

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ちょっと前にこの連載で「あなたのゴミの捨て方を採点します」という企画をやりました。家で出すいつものゴミを撮影して見せてもらい、その捨て方が正しいかどうか、僕が採点するという企画です。

好評だったのでまたやろうと思い、近しい知り合いに「家のゴミを見せてくれない?」と頼んだところ、とんでもない写真が送られてきたので、皆さんにも見ていただきたいと思います。

ゴミ屋敷状態の部屋 ゴミ屋敷状態の部屋

ゴミの捨て方がどうというレベルじゃなくて、ただのゴミ屋敷なんですよ。正直、この写真を見てかなり不安になりました。この部屋に家族や友人が訪ねてきたとしたら、引くどころか心配になりますよね? ちょっとサポートが必要なレベルだと思いました。

以前、テレビ番組で「ゴミ屋敷を片付けに行く」という企画に参加したことがありました。家中に足の踏み場もないほど物が積みあがっていて、それは僕たちが見たらただのゴミなんですが、住人の方は「ここにゴミは一個もない」と言っていました。

ゴミ屋敷の片づけを仕事にしている芸人がいて、彼も言っていたのですが、みんな「ゴミじゃないから捨てたくない」と言うんだそうです。でも、「捨てるんじゃなく、これを寄付すると助かる人がいるんですよ」と言うと、「じゃあいいかしら」と片付けることに納得してもらえるそうです。

みんな「いつか役に立つかもしれない」とか、「この本に重要で必要な情報が載ってるかもしれない」と思うので、どうしても捨てられないんですね。

女性だと、すごい量の洋服が散乱している場合もあります。以前、ゴスロリ系ファッションの方が、毎回手渡しで大量の洋服を捨てていることがありました。手渡しだったのは、誰かに持って行かれたら嫌だという気持ちがあったからなんでしょう。

毎週のことなので「どれだけ服を持ってるんだろう?」と思いましたね。買っては捨て、買っては捨てを繰り返していたんだと思います。

ただ、「洋服が好きで服があふれてしまう」のは原因が分かりますが、今回の写真に関しては原因が分からない、それで余計に不安になったわけです。何か心や気持ちに問題があるんじゃないかなと。

寝る場所すらありませんから、このまま放っておくと天井に届かんばかりのゴミ屋敷になってしまいますよ。

■ゴミ屋敷解消の方法

僕は今47歳なんですが、この年になると友達の両親が亡くなったという話を聞くようになりました。そうすると、親が70年や80年住み続けた家の片づけをしなければいけなくなるんですが、そこがゴミ屋敷じゃなくてもノイローゼのようになって戻ってくることがあります。

地域によってゴミの捨て方のルールも違いますし、一軒家であれば週に一回しかゴミを捨てるタイミングがなかったりするので、片付けるのに何カ月もかかってしまいます。

そういうときは、まず紙類から処分するようにアドバイスをしています。古紙の日については、日本全国でそんなにルールは変わらないはずですので、本などから捨てると作業がしやすくなりますし、それだけでも家の中はかなりスッキリします。あとは大きいものから粗大ゴミで捨てていく、それがポイントです。

「ゴミ屋敷」に話を戻しますが、この写真にカップラーメンみたいな容器が写っていますよね。これ、ひょっとしたら食べ終わった後のゴミかもしれません。ゴミ屋敷を片付ける場合、生ゴミ系の衛生的じゃないものは、まず処分したほうがいいと思います。それを先にやらないと、部屋にいるだけで病気になってしまうかもしれません。

たまにこういうゴミ屋敷だと「尿ペット」といって、ペットボトルに排尿をして捨てる方がいるんです。どうしてそんなことをするのかな?と思っていましたが、この写真を見るとトイレ行くのも面倒くさくなりそうですよね。だからやるのかなとヘンに納得してしまいました。

繰り返しになりますが、ゴミ屋敷などのものがあふれている家の片づけはまず紙類、そのあとに粗大ゴミに出す大きいもの。捨てる際に説得が必要な場合は、「あなたの家のものが、人の役に立ちます」と話してわかってもらいましょう。

火事や地震が起きたらとにかく危険ですから、身内や知人にゴミ屋敷の方がいたら、早めに片付けてもらった方がいいと思います。

※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。

マシンガンズ・滝沢秀一の『金持ちのゴミはなぜ少ないのか?』は毎週木曜日更新中!