ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!

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11月上旬、大田区の廃棄物処理施設で防犯用催涙スプレーが爆発するという事故がありました。その後、作業していた人たち数名が頭痛などの症状をうったえたそうですが、僕たち清掃員にとっては、とても他人ごととは思えませんでした。

「ゴミの爆発」は、スプレー缶が最も危険で大きな被害がでますが、その他にもいろんな「爆発」があるんです。

圧倒的に多いのは「ゴミ汁の爆発」です。回収車にゴミ袋を入れると、回転盤が回ってゴミを押しつぶします。そのときゴミ袋は風船みたいに膨れて破裂するんですが、中に水分が入っているとそれが飛び散って、僕たち清掃員の顔や体にかかったりすることがあります。

そうなるとめちゃくちゃ臭いですが、すべての回収作業を終えるまでは、洗うこともできません。しかたなく回収車に積んである消臭スプレーをかけたりしてその場をしのいでいます。

よく飛び散るのは謎のゴミ汁やカレー、みそ汁が入っていたこともありました。ワカメとか豆腐が顔にかかると、最悪の気分になります。

あるとき、ガムテープで留められた牛乳パックが数本捨てられていたことがあり、持ち上げると中身が入っているらしくかなり重い。それを見た先輩作業員が「それ駄目だ、置いていきましょう」と止めるんです。「何でですか?」と聞くと、中にオシッコが入っているらしく、以前に爆発して浴びてしまったことがあったようです。

回収に慣れてくればコツがわかるので爆発に巻き込まれることは少なくなりますが、新人はゴミ汁を浴びがちです。浴びてしまうのは仕方ないのですが、僕たちは3人一組のチームで動いていますので、ひとりでも浴びてしまうと車の中が臭くなるので大変です。

回転盤を回したら、ちょっとサイドによけておくというのが浴びないためのコツです。でも、新人は無理して1個でも多くゴミ袋を入れようとしてしまうので、結果ゴミ汁を浴びやすくなってしまうんです。

破裂したゴミ袋から飛び散るカレー。靴についたカレーを拭いています 破裂したゴミ袋から飛び散るカレー。靴についたカレーを拭いています

以前、中身が入ったままのキッチン漂白剤が捨てられていたことがありましたが、もし爆発して目にでも入ったら大変なことになります。当たり前のように捨てていても、危ないものって意外とあるんです。

基本的に水分はゴミとして捨ててはいけないので、まずはそれを覚えておいてもらえるとありがたいですね。

蛍光灯を捨てるときも注意が必要です。袋ごと破裂したときに、割れた蛍光灯が空気中を舞っているのが見えるんです。吸い込んでしまっても目に入ってもとにかく危ない。

また、ビーズクッションやお米なんかは、破裂すると清掃車の中にこびりついてしまい、いくら洗っても永遠に出てきます。清掃会社にハトやスズメがよく来るんですが、このこびりついたお米を食べに来ているんです。

■どうやって捨てればいい?

最近では、回転盤のない普通のトラックで不燃ゴミを回収することが多くなりました。なぜかというと、回転盤に入れることでリチウムイオン電池の発火やガス缶の爆発など、清掃車火災が起きることが多くなってしまったからです。皮肉にも不燃ゴミの方がよく燃えてしまうんですね。

トラック回収の方が安全ではありますが、圧縮しない分運べる量が少ないので、その分手間がかかって大変です。

対策として、破裂したときに飛び散りそうなものを捨てるときには、袋を二重にしておくのが一番です。飛び散りそうなものをまず小さい袋に入れて、さらに大きい袋に入れて捨てる。そうすれば、破裂しても飛び散ることはまずありません。

袋を二重にしづらい大きいビーズクッションなんかは、中身が分かるように袋に書いておいてもらえるだけでも、とてもありがたいです。

ゴミ袋は必ず破裂するものだと思って捨てていただけると、僕らはとても作業をしやすくなります。

※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。

マシンガンズ・滝沢秀一の『金持ちのゴミはなぜ少ないのか?』は毎週木曜日更新中!