配達員の私が感心したウーバーイーツの便利な使い方を紹介します 配達員の私が感心したウーバーイーツの便利な使い方を紹介します

連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第58回

ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!

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食べ物だけではなく、日用品、家電、花束などなど、いろいろなものを運ぶようになったウーバーイーツ。そして「こんなところにまで配達してくれるの!?」というほど配達エリアが拡大。日々配達していると「こんな使い方もあるんだ!」と驚かされることもたくさんあります。

今回は、そんな配達員の私が「なるほど!」と感心した、ウーバーイーツの便利な使い方について書いてみたいと思います。

よくある便利な使い方は2ℓのペットボトルドリンクの大量配達。配達員にとって、大量のドリンクをリュックで運ぶのは地獄のような依頼なのですが、私がよく配達をしている都内のエリアは巨大な駐車場を整備したスーパーマーケットが少なく、車を所有していない方も多いところ。そのため、車でペットボトルのドリンクを箱買いする人が少なく「あの重たいものを運ぶ手間が省けるなら、高い配達手数料を払う価値がある」と考える人が多いからか、このような2ℓペットボトルの大量配達案件はちょくちょくあります。

そんな中、最近徐々に見られるようになったのが、昭和の時代に建設された古い分譲マンションへの2ℓペットボトルの配達。下町エリアにあるこのようなマンションは完成当時から住まわれている高齢の方が多く、パソコンやスマートフォンから注文するウーバーイーツを利用する方は比較的少ないところ。にもかかわらず、平日の昼間に運ぶことが増えました。

ほとんどの場合は置き配なのですが、先日、たまたま直接受け渡しの配達があったので、商品を渡す際に出てきた高齢の男性の方に「こういうサービスがあると重たいのを運ばなくていいから便利ですよね」と話しかけると、こんな声が返ってきました。

「息子に『飲み物を運ぶサービスの人に頼んでくれ』って電話して注文してもらうんだよ。昔の酒屋みたいだね」

ウーバーイーツのサービスについてはよくわかっておられないようでしたが、息子さんに「便利なサービスがあるから、必要な時は電話してくれ」と言われているのでしょう。私の両親も高齢なので、このようなウーバーイーツの使い方は大変参考になりました。

昨年のお盆休みの時期に運んだのは、スーパーマーケットからの配達。受け取り場所であるサービスカウンターへ行くと、用意されていたのはあの大きなリュックがいっぱいになるほどの量の肉、野菜、缶ビール。

受け取ったのは午前10時。今から郊外のバーベキュー場へ車で出かけても夜になってしまいます。「バーベキューに出かけるのは明日なのかな」と思いつつ、商品受け取り完了ボタンを押して配達先を確認すると、そこに表示されたのは湾岸エリアにある大きな公園のバーベキュー場。

受け渡し場所にいたのは何組かのお子さんのいるご家族のようでした。お子さんのいる家庭で、こういったイベントの材料の買い出しは結構手間のかかるもの。大きなスーパーへ行けば子供がどこかへ行ってしまわないように注意を払わなければいけませんし、「お菓子買って!」と駄々をこねられて余計な出費をする可能性もあります。その手間を考えたら、こういったウーバーイーツの使い方もあるのだなと納得しました。

今年に入ってから経験したのがコンタクトレンズの配達。都内のメガネ店で受け取った商品は使い捨てのコンタクトレンズ。そして運んだ先は自転車で10分ほどのマンションでした。商品を渡す際、声をかけるタイミングがなかったため、誰がどんな目的で注文したのか細かい事情はわかりませんでしたが、使っていたものがなくなってしまったか、最後の1組を入れようとして落としてしまい、見つからなかったのでしょう。

乱視などが入っている人が裸眼の状態でメガネ店へ行くと、歩道の段差などに気づかず、ケガをすることもあるのでこういったウーバーイーツの使い方はいいと思います。また、フロントでの受け取りとなってしまいますが、旅先のホテルで使い捨てコンタクトレンズが切れてしまったときに知っておくと便利なことだなと思いました。

ウーバーイーツって、本当にいろんな使い方があるものですね。

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渡辺雅史

渡辺雅史わたなべ・まさし

フリーライターとして雑誌や書籍への執筆をするほか、ラジオ番組やテレビの番組の構成作家としても活躍。趣味は鉄道に乗ること。国内の全鉄道路線に乗車したほか、世界20の国・地域の鉄道に乗車。

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