ウルグアイ代表FW、ディエゴ・フォルランのセレッソ大阪入りが正式決定した。契約期間は1年で、年俸は推定6億円。Jリーグに、久々の大物外国人選手がやって来ることになった。

現在34歳のフォルランは、欧州の名門クラブを渡り歩き、スペインリーグ所属時代は2度の得点王を獲得。代表選手としては2010年に開催された南アフリカW杯でチームを4位に導き、得点王とMVPにも輝いている。

セレッソは育成型クラブのため、これまでチーム強化にさほど予算をかけてこなかった。しかし、今シーズンはJリーグ参入20周年という節目の年であり、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場も控える。

さらに柿谷曜一朗、山口蛍、扇原貴宏、南野拓実ら生え抜き選手の才能が開花して、戦力的にも充実。悲願のJ1初制覇とACLでの躍進を見据え、今季に勝負をかけた。そこで、メインスポンサーであるヤンマーからの資金支援を仰ぎ、ベテランながらまだまだ現役バリバリのフォルランを、優勝請負人として獲得したのである。

華やかな大物スターの入団決定で、にわかに優勝への期待も高まるセレッソ。では、肝心の地元ファンの反応はどうか? チームの練習場を訪れ、練習を見学していたサポーターにフォルランへの期待を尋ねてみた。

まずは柿谷や山口ら若手の台頭以降、一気にその人数が増え、今では“セレ女”と呼ばれるようになった若い女性ファンの声から。ちなみに、セレッソの練習見学者は8、9割がセレ女で占められていて、まるでジャニーズのコンサート状態である。

「フォルラン……? 誰ですか、それ」(専門学校生・Aさん)

「どんな選手かよくわかりませんけど、すごい選手が来るらしいという噂は聞いてました。そんなスーパースターならどんどん来てほしい(笑)」(女子大生・Bさん)

「イケメンっていわれてるけど、どうかなあ……。悪いけどフォルランは私の趣味やない(笑)。でも、こればっかりは、実物を見てみんとわからんけどね~」(女子大生・Cさん)

今のところ、“セレ女”たちの関心は薄そうだ。

一方、男性サポーターの胸中はどうか? セレ女に囲まれて肩身が狭そうに練習を見学していたひとりに聞いてみた。

「フォルラン、大歓迎です! 期待してます!! 柿谷以外にもう一本、攻撃の軸ができるのはチームにとって大きいし、世界のトップレベルの選手が入ることで周囲の若い選手がいろいろ学べるはず。それにセレッソが全国各地に遠征したら、フォルランをひと目見ようと対戦相手のサポーターがスタジアムに集まりますから、Jリーグ全体にとってもいい影響があるはず」(40代会社員・F氏)

超大物の移籍で、例年以上にJリーグの注目度が高まるのは確実。さらに、超一流のプレーを生で見ることができるので、サッカーファンにとってはたまらない。

フォルラン大歓迎なのは、セレッソ大阪のサポーターだけではないぞ!

(取材協力/ボールルーム)

■週刊プレイボーイ7号「フォルラン加入で“セレッソ黄金時代”がキタ―――!!」より