写真/Naoya Sanuki/JMPA 写真/Naoya Sanuki/JMPA

開会式からまだ数日しか経っていないのに、早くも興奮と感動でテレビにかじりつきになってしまうソチ五輪。夜更かし気味になってしまった人も多いだろう。

ただ冬季五輪の場合、ふだんはなじみの薄い競技種目が多く、ルールや採点基準、そのほかちょっとしたことまで「おやっ?」と思ってしまうことも多いはず。

そこで、いまさら人には聞けない初歩的な疑問をいくつかピックアップ。モヤモヤした気持ちを吹き飛ばして、日本選手を応援しよう!

Q.スキージャンプの“K点”って何? K点とは建築基準点のこと(ドイツ語のKonstruktionspunktの頭文字から)。ジャンプ台の斜面に引かれる赤ラインで、越えると斜面が平面に変わり、危険度を増す。着地がK点を越えるとポイントが加算、越えられないと減点となる。

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Q.スピードスケートのコースはなぜ交錯するの? 滑走中に交錯するため、衝突も多いスピードスケート。陸上競技のようにインとアウトでスタート地点を変えればぶつかることはないが、スタート地点をそろえなければ(直線距離が短い)、コーナーへの距離が近い選手ほどスピードがのらず不利になる。公平性のため交錯は必要なのだ。

Q.アルペンスキーの4種目、一番過酷なのは? 雪山の斜面を、旗門(コースを規定する旗)の外側を回りながら、ジグザグに滑り降りてくるアルペンスキーの4種目が、回転、大回転、スーパーG、滑降。その違いは、滑る距離と旗門の数にある。回転→滑降の順に距離は長くなり、ターン技術よりスピードが要求されていく。特に過酷なのは、スーパーGと滑降だろう。スーパーGは男子400~650m・女子400~600mの標高差のコースを最高時速100キロで、滑降は男子800~1000m、女子500~800mのコースを最大150キロで滑る。回転、大回転は2本行なわれるが、スーパーGと滑降は危険なため1本のみ。大事故が起こることも多い。もはや命がけの競技といえるだろう。

Q.ノルディック複合、クロカンが勝負を決める? ノルディック複合とは、前半にスキージャンプを、後半にクロスカントリーを行なう複合競技。ジャンプのポイントをタイムに換算し、好成績順に時間差でクロスカントリーをスタートさせ順位を競う。現在は、後半を面白くするため、ジャンプのポイントは低めに設定されている。そのため、ジャンプよりクロスカントリーを得意とする選手の活躍が目立っている。

Q.バイアスロンの銃が不発だったら? バイアスロンとは、クロスカントリーとライフル射撃を組み合わせた複合競技。ライフルに雪が入ったりして弾丸が出なかった場合は、“不発”でなく標的を外したとされる。その際はクロカンの走行タイムにペナルティが科されたり、コースを一周追加される。撃ち直しはないため、レースはより熾烈に。

Q.スノーボードだけ、なんでウェアがダボダボなの? ダボダボのウエアのほうが揚力が働き、さまざまな技を披露しやすいというのはあるが、一番の理由はスノーボードが、もともとファッションや音楽などと関係の深い“エクストリームスポーツ”としての側面があるからだろう。今後、競技として成熟していけば、スリムなウエアに変わっていくかもしれない。

■週刊プレイボーイ8号「15ページ総力特集 ヒロインたちのソチ五輪 テレビ観戦パーフェクトガイド!!」より